幸福なアルパカblog

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ベートーヴェン ピアノ・ソナタ「悲愴」【感傷的な時に聴きたい1曲】名盤も解説

音楽家としては致命的ともいえる難聴。この難聴の自覚とその失意のなかで作曲された1曲がベートーヴェン ピアノ・ソナタ「悲愴」ですね。 

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ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第8番 「悲愴」 - 第2楽章

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べートーヴェンほどのハンディはなかなか背負いきれるものではありませんが、誰でも人知れずハンディをかかえていたり、家庭の事情で苦しみながら毎日を必死に生きているものですね。
それは、音楽家でなくとも、日ごろ手足や目や耳が不自由であったり、精神的にうつ気味であったり、過去の心の傷、トラウマをかかえていながら歯を食いしばり、人知れず頑張っている人びとはたくさんいることと思います。
そんな方たちに対して、とても尊いものを感じるのはアルパカだけではないと思います。

 
今回は、感傷的で、落ち着いたおもむきのある第2楽章に重点をおいて解説していきたいと思います。

1.ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ『悲愴』」の全体を解説

 「悲愴」は、ベートーヴェン初期の11曲のソナタ中、最高傑作である。また、独創的な構成と、前人未到の強烈な表現内容をソナタという形式にもりこんだ点において、輝かしい記念碑の一つであるといえよう。この曲を書いた28歳の年には、テレーゼとヨゼフィーネ、ブルンスヴィック家の美しい2人の令嬢が、ピアノの弟子として入門したという特筆すべき事件があった。彼女たちの従姉妹のジュリエッタ・グィッチアルディもまた、次の年に入門しているが、これら三美人に囲まれて、若き独身男のルートヴィヒ(ベートーヴェン)は、彼が終生独身のまま終るとは思ってもみなかったろう。しかし、運命は皮肉なものである。彼の悲劇的宿命は、作品の中ではすでに予感されていた。そう……悲愴!
出典:諸井誠 著 「ピアノ名曲名盤100」p50より引用

「悲愴」を作曲したのがベートーヴェン28歳のころだそうです。
この時、ちょうど高度難聴者のレベルまでいっていたそうで、その自覚からくる苦しみは私たちの想像を超えていますよね。

当時のベートーヴェンの「悲愴」の作曲時の心境をよく表したタイトルであると言えると思います。 

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2.ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ『悲愴』」の各楽章を解説

この曲は第1楽章から第3楽章の3曲から成り立っています。

第1楽章  グラーヴェ-アレグロ・ディ・モルト・エ・コン・ブリオ (重々しくー生き生きと 活気をもって)

「悲愴」というタイトルにふさわしく悲劇的な心情とその絶望を切々と表現している曲ですね。

第2楽章 アダージョ・カンタービレ(ゆっくりと歌うように)

この楽章は有名ですね。CMでも、たびたび取り上げられていますし、これをアレンジした歌もあったかと思います。
誰もが一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。

どこかもの悲しくて、それでいてやさしい光が、そっと心にさしてくるようなイメージでしょうか。
ベートーヴェン自身の諦観と、そこからくるなんとも言えない自分の人生に対して透明な心もちで受け入れていこうとする静かな決意。
そのようなものを感じますね。
きっといつまでたっても、孤独や失意のなかにある人びとの心をうるおし続ける。
そんな曲でありつづけるものと思っています。

第3楽章 ロンド:アレグロ(速く)

ふたたび激情の嵐が表現されていきます。

でも第1楽章よりはほんの少しだけ明るい兆しもみえてきています。

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3.ベートーヴェン ピアノ・ソナタ「悲愴」の名盤を紹介

この曲は名曲だけあってたくさんのアルバムが存在していますし、どれも心に食い入ってくる素晴らしいアルバムばかり…。
でもあえて、その中から2枚ほど紹介しておきますね。

3-1.アルフレッド・ブレンデル ピアノ

常に、知性的、理性的でありながら、感性のほとばしりとでもいうような、明らかにこのアルフレッド・ブレンデルというピアニストのかなでる音からしか聴こえない みずみずしく弾けるフレッシュな音たちの歌が聴こえるのですよね。
それはシューベルトの演奏の際にいかんなく発揮されますが、ベートーヴェンの演奏の際にも、なんとも言えない趣きをつくり出すから驚きですね。

3−2.ルドルフ・ゼルキン ピアノ

たんたんと揺るがないリズムで弾き進められるところがむしろ驚異で、飾りすぎない朴訥(ぼくとつ)な音楽がなんとも誠実で心にしみるのですよね。
その音づくりは、このベートーヴェンの『悲愴』とくに第2楽章でいかんなく発揮されます。
一聴の価値アリ…ですよ〜♬

まとめ

いかがでしたか。
クラシック音楽の中には、その1曲の背景にはたくさんなドラマがあるものなのですね。
そんなことを考えに入れながら聴くと、「ピアノ・ソナタ『悲愴』」に共感するとともに楽しみが増して、いいものですよね。

 

そんなわけで、

 

『一つの曲で、たくさんな楽しみが満喫できる。

 それがクラシック音楽の醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。