音楽の印象派
甘くゆるやか
あふれる詩情
ふわり、浮かんで
優しくて…
もやっと、おぼろげ、
浮かぶ、音…
けれども、その色、
こまやかで…
けれども、その色、
彩りゆたか…
音楽の印象派と言われるドビュッシーの名曲をピアノ曲とその他に分けて、ランキング形式で紹介です。
ピアノ曲|ランキング13選
細やかで繊細、まるで印象派の絵画のよう…。
まさしく、印象主義音楽とも呼ばれるドビュッシーですが分けてもピアノ曲は親しみやすい物が多いですね…。
第1位|月の光
「ベルガマスク組曲」という曲集の3曲目が《月の光》になります。
ドビュッシーの全作品の中で最も有名な曲。
ドビュッシーの音楽は「印象派」という分類です。
音楽を聴いているだけで美しい月の姿をありありと想像できる、まさしく「印象的な1曲」とも言えます。
第2位|亜麻色の髪の乙女
美し乙女の髪の色
淡き思いが募りつつ
淡きその色、忘られぬ
《亜麻色の髪の乙女》は、12曲で構成された前奏曲集の第1巻、8曲目に当たる曲です。
高踏派の詩人ルコント・ド・リールの同名の詩《亜麻色の髪の乙女》から受けた感動をピアノ曲として表現しています。
第3位|アラベスク第1曲
アラベスクとは
- アラビア風の
- 幾何的な装飾や
- 模様のこと
まさしくその美しさがそのまま音楽として昇華した名曲。
アラビア装飾の美しさを思わせるような繊細な美しさに満ちています。
第4位|夢
夢のよに…
ひらりひらめく
音の花…♫
とことわひらり、
ひらめけば
はらりと落ちてく
はなびらひとつ
しずかな風に
遊ばれて
舞って舞いゆく
はなびらひとつ
そしてどこかへ消えてゆく…
お空のかなたへ消えてゆく…
第5位|喜びの島
旅立つ2人は背徳者…
その背景に渦巻く、葛藤…
ただ喜びのために…
《喜びの島》が作曲されたのはドビュッシーの不倫旅行の時…。
よろこびの島は愛の島。ヴィーナスの島。シテール島。ドビュッシーは、ワットーの名作《シテール島への乗船》(冒頭の絵画)から着想してこの曲を作ったという。
出典:諸井誠 著 「ピアノ名曲名盤100」P168より引用
曲の背景に、なんとも背徳感があります。
ただ曲自体は明るい基調でまさしく喜びのピアノ曲という雰囲気です。
第6位|前奏曲(ベルガマスク組曲より)
《ベルガマスク組曲》の前奏曲です。
ベルガマスクとはイタリアのベルガモ地方の舞曲のこと言います。
1885年からの2年間、ドビュッシーはイタリアのベルガモ地方へ留学します。
なかなか土地には馴染めなかったようですが《ベルガマスク組曲》を作曲したことを考えるといい思い出もあったのかもしれません。
第7位|雪が踊っている
ピアノ曲集《子供の領分》の第4曲目にあたります。
空から愉快に雪が降る。
フワフワ、クルクル、踊って、舞って…。
フワフワ、クルクル、無限のフィールド、空の中。
ダンス踊ろよ。一緒に踊ろ。
そして、いつも、いつまでも…。
空は無限に広がって…。
第8位|水の反映
ピアノ曲集《映像》第1集の第1曲目。
揺らめく水面にキラリ、キラリと光を反射するさまが、ドビュッシーの独特な、音楽的タッチで描かれています。
とてもドビュッシーらしい、印象的で、美しい1曲です。
第9位|雨の庭
ピアノ曲集《版画》の第3曲目になります。
フランスの童謡、
- ねんねよ坊や
- もう森へは行かない
という2曲のメロディが使われています。
雨がパラパラ落ちてきて
黒い雲が広がって
それが、大つぶ雨になり
遊ぶ子どもら雨宿り…
第10位|金色の魚
ピアノ曲集《映像》の第2集、3曲目になります。
金色の魚が、池の水を弾かせながら、思い切り、「泳ぐ」、「踊る」、「遊ぶ」。
そんな、ちょっと可愛らしいイマージュという雰囲気の曲ですね。
動画では金魚の画がでていますが実際は「にしき鯉」をイメージして作曲されています。
第11位|沈める寺
前奏曲集第1巻の第10曲目です。
人びとの不信心のため海に沈められた大聖堂が、みせしめとして日の出とともに海上に浮かび上がるという伝説をもとに作曲されました。
第12位|ゴリウォーグのケークウォーク
ピアノ曲集《子供の領分》の第6曲目です。
イギリスの絵本に登場する黒人の人形の男の子、ゴリウォーグ。
ケークウォークとは黒人のおどけた踊りのことです。
第13位|レントよりおそく
「レントより遅く」。
この「あいまいさ」そのもののタイトルの中に、ドビュッシーの音楽のフワッとした浮遊感を感じます。
こんなオシャレなセンスの小さな曲を、さらっと、作曲してしまうからドビュッシーは素晴らしい。
管弦楽曲その他|ランキング4選
幻想的な印象派の音楽の中でもまるで夢を見るような美しさや神秘感を伴っているドビュッシーの管弦楽の作り出す音世界を紹介です。
第1位|牧神の午後への前奏曲
あたたかく、よく晴れた午後のお昼寝。
気持ちいい…。
ギリシャ神話に登場する「パーン」という神さまも、お昼寝が大好き。
そして、その姿は、
- 額には、ヤギのような2本の角
- アゴには口ひげ
- 2本の足はヤギのような足
そんな「パーン」という、神さまのイメージから、作曲されたのが「ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲」です。
第2位|交響詩《海》
北斎からの衝撃!
天よりくだる!
インスピレーション♫
交響詩《海》は、北斎の「神奈川沖浪裏」に影響を受けて作曲されたと考えられています。
第3位|小組曲
若い頃のドビュッシーは詩人ヴェルレーヌの作品に傾倒します。その中でも特に「艶なる宴(えんなるうたげ)」を好みました。
《小組曲》の第1曲目と第2曲目は、この「艶なる宴」からタイトルを付けています。
第4位|弦楽四重奏曲
ドビュッシーの東洋趣味は有名で、パリ万博で聴いたジャワのガムラン音楽に触発されたり、日本の葛飾北斎や喜多川歌麿の浮世絵を好んだりもしています。
ドビュッシーに備わっていた東洋的感性から生まれた《弦楽四重奏曲》。
《弦楽四重奏曲》を作曲したことを皮切りに、多くの名曲が生まれていく、いわばドビュッシーの「名作時代」が始まっていきました。
まとめ|ドビュッシー《名曲おすすめ17選》
さて、ドビュッシー《名曲おすすめ17選》はいかがでしたか?
音楽の印象派
甘くゆるやか
あふれる詩情
印象派の絵画に通じる「あいまいさから生まれる淡い色彩の特徴」を持っています。
そんなドビュッシーの夢のような音世界、聴いてみるととクセになりますよ…。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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