揺れるエモーション…
織りなす詩情…
深まる静寂…
ブラームスの音楽にとって重要な位置を占める「交響曲」は、さまざまな要素を包含したバラエティ豊かなジャンルです。全4曲どれもが人気の高い作品ですが、今回はあえてランキング形式にしてみました。
素晴らしいブラームスの交響曲の世界を散策する上での地図になれたなら幸いです。
ブラームス:交響曲ランキング
※ X(旧Twitter)で、筆者のフォロワーのみなさまにランキング投票にご協力をいただきました。ありがとうございました。
1位:交響曲第4番
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懐古する音楽
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秋のごとき詩情
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色づく、紅(くれない)交響曲
50歳を超え、憂愁の度合いを深める人生とともに音楽は懐古するように古典的な装いでまとわれていきます。ブラームス自身が「最高傑作」と語った名曲。
最後の交響曲であり、死の床でブラームス自身がもっとも好きな曲だと語った曲。作曲した52歳のころ(1885年)、すでに大作曲家としての地位を確立してしましたが多くの友人たちとの別れが続きます。ブラームスの孤独感や諦観のようなものが響く交響曲です。
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-4
2位:交響曲第2番
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見渡す田園
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美し緑
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うまし空気の気持ちよさ
「ブラームスの『田園交響曲』」とも言われる自然の癒やしが、深く伝わる名交響曲。
南オーストリアにある湖畔のペルチャッハに滞在して4ヶ月で書き上げました。ブラームスが書いた手紙のなかで「このペルチャッハという土地にはメロディがたくさん飛び交っているから踏みつぶさないように…」という趣旨のことを書いているようですが、まさしく、そんな環境のなかで、たくさんの楽想(音楽のインスピレーション)が、湧いて来てしかたないくらいだったことでしょう。
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-2
3位:交響曲第3番
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自由に、喜ばしく
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のどかに響く
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自然体交響曲
指揮者のハンス・リヒターが「ブラームスの英雄交響曲だ…」といった言葉の他にも称賛の言葉が残っています。「自由に、しかし楽しく…(Frei aber froh)」とはブラームスの友人であった伝記作者カルベックが交響曲第3番を形容した言葉です。
ブラームスは、この「自由に、しかし楽しく…(Frei aber froh)」という言葉を若い頃から日常の心がけとして生きてきました。
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-3
4位:交響曲第1番
- 深遠なる内省
- 瞑想的な時、
- 過ぎゆく…♫
完成までに21年…。「音楽への不屈の情熱」が産んだ不滅の傑作交響曲!!
指揮者のハンス・フォン・ビューローは交響曲第1番を「ベートーヴェンの第10交響曲」と評価します。「ブラームスがベートーヴェンの交響曲の系譜を正式に受け継いだのだ」という意味の言葉であり、これほどの賛辞はありません。しかしブラームス本人はその形容には納得してはいなかったようですが…。
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-1
まとめ
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揺れるエモーション…
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織りなす詩情…
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深まる静寂…
ブラームスの音楽にとって重要な位置を占める「交響曲」をランキングにしてみました。どの曲も素晴らしく奥深いテーマを含んだ曲です。深遠で、重厚でもあるバラエティ豊かな要素も楽しめるブラームスの交響曲を、ぜひじっくり聴いてみてくださいね。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ブラームスの交響曲を曲順に表記
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-1
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-2
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-3
https://www.alpacablog.jp/entry/brahms-sy-4
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