音楽による
スペクタクル♫
短調にもドラマあり!
今回はマーラーの交響曲をランキングの形で紹介です。
マーラー:交響曲【全11曲】おすすめランキング!
「やがて私の時代が来る!」
マーラー自身のこの言葉は現実のものとなりました。世界中の様々な指揮者と楽団がマーラーの音楽の持つ壮大な世界を創り上げてきたのです。
「私はオーストリアではボヘミア人として、ドイツではオーストリア人として、そして世界中からはユダヤ人として、あらゆる意味で歓迎されない人間だ」
ヒトラーが政権を取る中でユダヤ系の音楽は排除されました。しかしマーラーの音楽は60年代を堺に再び盛り上がり始めます。今に至りマーラーの演奏は世界各地で行われ人々に感動を与え続けています。
マーラー交響曲ランキング
- 1位:交響曲2番《復活》
- 2位:交響曲9番
- 3位:交響曲5番
- 4位:交響曲1番《巨人》(同率)
- 4位:交響曲3番(同率)
- 6位:交響曲大地の歌
- 7位:交響曲7番
- 8位:交響曲6番《悲劇的》
- 9位:交響曲8番《千人の交響曲》
- 10位:交響曲4番
- 11位:交響曲10番
第1位|交響曲2番《復活》
マーラーの人生には、不幸なことに、いつも死の影がさしていた。ショーペンハウエルの厭世(えんせい)哲学から多大な影響をうけた人だから、死の予感を楽しんでいたとすら思えるほどだ。マーラーにとって死を思考することは創造の原動力ですらあった。
出典:諸井誠 著 「交響曲名曲名盤100」P154より引用
1889年、マーラーは死の影に付きまとわれます。
- 2月に父を…
- 9月には妹を…
- 10月、母を…
このたて続く身内の死の前年、1888年に交響曲第2番《復活》の第1楽章にあたる曲を完成させます。
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
第2位|交響曲第9番
(1907年、47歳の)マーラーは、ウィーン宮廷歌劇場の音楽監督の地位を去らねばならなくなったのであった。ニューヨークのメトロポリタン歌劇場の指揮者として招かれた彼は、アメリカで活躍をはじめた。こうして、マーラーはアメリカとヨーロッパを往復しながら、晩年の傑作「大地の歌」や「交響曲第9番」、そして、ついに未完となった「第10番」などを生み出していったのであった。これらの曲には、自分の死と向き合い、深い厭世感におちいっていた当時の彼の心情が、せつせつとあらわれ、胸を打たれる。
出典:志鳥栄八郎 著 「新版 不滅の名曲はこのCDで」P73より引用
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
第3位|交響曲第5番
1902年(42歳)に作曲されたもので、この「(交響曲)第5番」は、オーケストラだけの純粋な器楽曲(声楽無しの曲)となっており、全体に悲痛で、憂愁な気分が色濃くただよっている。
ことに、名高い第1楽章の「葬送行進曲」は、マーラーの音楽のもつ暗さが前面に出たもので、また、第4楽章(アダージェット)は、それとは対照的に、せつないまでに甘く、耽美的な音楽となっている。
出典:志鳥栄八郎 著 「不滅の名曲はこのCDで」P71より引用
「アダージェット」とは音楽用語では、本来、「アダージョより、やや速く」という意味です。ただ、マーラー自身は、交響曲第5番「アダージェット」の楽譜に「とても遅く」と記述しています。
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
第4位|交響曲第1番(同率)
「私は、交響曲第1番を、マーラーのウェルテルと言いたい」
名指揮者であり、マーラーの弟子でもあったブルーノ・ワルターの言葉です…。
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第4位|交響曲第3番(同率)
君、もう眺める必要はないのだよ。(この大自然は)私が全て音楽で描ききってしまったのだから…
マーラーの元に訪れた弟子のワルターに語ります。
大自然が語るものをマーラーが聴き取ったものとは…
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第6位|交響曲《大地の歌》
「生は暗く、死もまた暗い…」
晩年のマーラーを暗い出来事が襲い「この世に棲む時の短きこと」を悟り始めたマーラーが出会った詩集《支那(中国)の笛》。
東洋思想的な諦観を込めた響きを持つ名曲…。
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第7位|交響曲第7番《夜の歌》
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第8位|交響曲第6番《悲劇的》
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第9位|交響曲第8番《千人の交響曲》
交響曲第8番についてマーラーが指揮者のウィレム・メンゲルベルクに宛てた手紙の中で伝えた言葉です。
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
第10位|交響曲第4番
マーラーが20代後半のころ、ドイツの民衆歌謡を集めた詩集『少年の魔法の角笛』に触れて感銘を受けます。詩集『少年の魔法の角笛』の「天上の生活」からの詩をもとに作曲されて交響曲第4番の第4楽章に転用されました。
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
第11位|交響曲第10番
交響曲第10番の作曲を開始した年(1910年)の3年前の1907年にマーラーの身には災いが降りかかっていました。
- 長女マリア・アンナ(5歳)が他界
- 自身の心臓病が発覚
- ウィーン宮廷歌劇場を解雇される
追い打ちをかけるように1910年、交響曲第10番を作曲中にマーラーに追い打ちをかける事件がおきます。若き妻(年齢差19歳)アルマの浮気です。
詳しくはコチラの記事へ(名盤解説もあります)
まとめ
マーラー:交響曲【全11曲】おすすめランキングはいかがでしたか?
- 音楽による
- スペクタクル♫
- 短調にもドラマあり!
マーラーの交響曲にはスケールの大きい映画を観ているときのような深い感動を呼ぶ名曲ばかりです。マーラーの思索の過程すらも辿れるような哲学性すら帯びています。
聴くのには長い時間のかかる曲も多いですがじっくりと腰を据えて聴くと大きな満足感を与えてくれます。マーラーの音楽に触れるための一歩への後押しが出来たのなら嬉しい限りです。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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マーラーの交響曲の詳細記事を作品番号順に配列しておきます。
交響曲第1番《巨人》
交響曲第2番《復活》
交響曲第3番
交響曲第4番
交響曲第5番
交響曲第6番《悲劇的》
交響曲第7番《夜の歌》
交響曲第8番《千人の交響曲》
交響曲《大地の歌》
交響曲第9番
交響曲第10番