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クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

夏のおすすめ【クラシック曲10選】涼しく過ごせる有名曲も…♬

ブラームス:ピアノ協奏曲第1番【解説と名盤5選】あふれる感情と豊潤な響き、流れる♫

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響き渡るピアノ

ほとばしる管弦楽

ブラームスの若き感性が光る!

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恩師、シューマンの死…

曲に対する聴衆の無理解…

嘆く…ブラームス…

苦悩を続けながらも、時を重ねるごとに高まる曲への評価…。

今回は、深い情感と詩的な趣きが交差する名曲ブラームス:ピアノ協奏曲第1番解説とおすすめ名盤を紹介です。

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【解説】ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

ブラームスは、21歳の時、「2台のピアノのためのソナタ」という作品を作曲した。ところが、翌年これを交響曲にしようと思いたち、手はじめに第1楽章をオーケストレーションしたが、満足できるものではなかった(中略)今度はピアノ協奏曲に改作したのである。(中略)オーケストラの部分がきわめて交響的に書かれていることが大きな特色となっている。

出典:志鳥栄八郎 著 「新版 不滅の名曲はこのCDで」P205より引用

解説にあります「2台のピアノのためのソナタ」は1854年3月に書き上げられました。恩師であるシューマンの妻クララと2人で演奏を試みますが、仕上がりにしっくり来ません。1854年の7月には、交響曲として書き直そうと作業にとりかかりますが、こちらも納得のいくものにはなりませんでした。

しかし、1855年2月にピアノ協奏曲に改作することで良い結果が得られるのではないかと考えたブラームス。クララや、親友のヴァイオリニストのヨーゼフ・ヨアヒムの意見を取り入れつつ書き直しを繰り返します。

ピアノ協奏曲第1番として、完成をみたのは…
・第1楽章は1856年10月
・第3楽章が1856年12月
・第2楽章が1857年1月(完全な書き直し)

ピアノ協奏曲第1番を作曲と同じころ、恩師のロベルト・シューマンは他界しています。数年前から精神を病んでおり、ライン川に入水自殺を図って未遂に終わったこともあった恩師シューマンの死。ピアノ協奏曲第1番の持つ「激しく揺れる感情表現」に影響しているのかもしれません

ブラームスの貫いた古典主義的な堂々とした構築美や、音楽そのものに込められた独特な熱情が感じられます。ピアノ協奏曲第1番以降に続々と生まれるブラームスの名曲の原点と言ってもいいかもしれません。

初演がハノーヴァー劇場にて行われます。後に、ライプツィヒのゲヴァントハウスの第14回予約演奏会で発表を試みますが大不評であり、ブラームスは…

「僕はただわが道を行くだけです」

と語っています。

しかし、

「それにつけても野次の多さよ!」

と嘆いてもいました。

ただ、初演から14年後の1873年にシューマンの妻クララがピアノを弾いて演奏されてからは世間の評価は急激に上がり、確固たる地位を築きあげました。

初演:1859年1月22日ハノーヴァー宮廷劇場にて

ピアノ:ブラームス自身

指揮:ヨーゼフ・ヨアヒム
編成:
ピアノ独奏、弦5部、フルート×2、オーボエ×2、クラリネット×2、ファゴット×2、トランペット×2、ホルン×4、ティンパニ

【各楽章を解説】ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

第1楽章 マエストーソ(堂々と、威厳をもって)

震撼するティンパニ…!

トレモロで連呼し…!!

呼応し、叫ぶ、ピアノ…!!!

始まりからドラマティックな第1楽章は、ブラームスの名曲「ピアノ協奏曲第1番」を象徴するかのよう…。感情の波が時に激しく、時に柔らかく響きますがブラームスの音楽の詩情を含んだ重厚さは流れ続けます

音楽が描き展開する物語は、紆余曲折を経ながら最後は感動的な盛り上がりを見せて終わっていきます。

第2楽章 アダージョ(ゆっくりと)

第1楽章の豊かな感情をそのままに、秋の深まりをともなったような美しさが第2楽章全体に流れます。憂いを秘めながら姿を表す優しさが、たゆたうように香る音楽にただただ息を飲みます。

ブラームスの紡ぎ出す旋律の妙、しなやかさが印象に残る楽章です。

第3楽章 ロンド:アレグロ・マ・ノン・トロッポ(速く、しかしあまり速すぎないように)

第2楽章の静謐(せいひつ)を破るように表れる第3楽章のアグレッシブに駆け抜ける音楽の颯爽(さっそう)としたことよ。途中にブラームスらしい重厚感を帯びたフーガをさらりと挟みながら何事もなかったかのように流れてゆく音楽に舌を巻きます。

25歳の若きブラームスが音楽に対して込めた

  • 熱情
  • 野心
  • リスペクト

すべての感情がふくらみ、盛り上がり、そして凄まじいパッションをほとばしらせながら音楽は感動的に幕を降ろすのです。

【名盤5選の感想と解説】ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

アルフレッド・ブレンデル:ピアノ 
クラウディオ・アバド:指揮 
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

管弦楽の作曲に長けたブラームスの音楽の中をブレンデルのきらめくピアノがハジけす。アバド指揮のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と溶け合えばこの世のものとは思えないほどの音楽における美の饗宴が展開

ブラームスが26歳の頃の作品ということもあり、演奏の中に若々しさもほしいところですのでブレンデルのピアノの「キラリとした美感」は曲に合っていると感じます。1987年度レコード・アカデミー賞を受賞した名盤でもあります。

 

この録音の13年前にはブレンデルがイッセルシュテット指揮&コンセルトヘボウ管弦楽団と組んだ名演もあります。瑞々しく柔らかいタッチの演奏が素晴らしい。録音の質は落ちますが名盤であることは間違いありません。この録音の2日後、イッセルシュテットは他界します。なんとも運命的な録音といえそうです。

 

エミール・ギレリス:ピアノ 
オイゲン・ヨッフム:指揮 
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

堂々としていながら、ゆったりとした懐の深さを感じさせますギレリスの鋼鉄の如き盤石のタッチで展開するブラームスは息を飲む美しさ。

重厚さや厳格さを保ちつつもブラームスの音楽の持つメランコリックな特質をあますところなく表出しています。ヨッフム指揮によるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のバックも秀逸。揺るぎない技術とブラームスへの理解にたいする深い確信から生まれた名盤といえそうです。

 

ダニエル・バレンボイム:ピアノ 
サー・ジョン・バルビローリ:指揮 
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
 

ダニエル・バレンボイム & Felix Mendelssohn & フレデリック・ショパン & Sir John Barbirolli

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

非常に繊細でリリシズム(叙情詩的)な響きの若きバレンボイムのピアノ。録音当時バレンボイムは26歳、ブラームスがピアノ協奏曲第1番を作曲したのが25歳なので年齢的にはひとつ違いということで共感が深いものがあったのでは?

67歳の巨匠、バルビローリはしっかりとバレンボイムのピアノの美しさに耳を傾けながらサポートした感覚があります。「音楽界の大先輩」が慈しみを持ちながら「若き才能」と四つに組み、深い美の境地へと昇華している名盤です。

 

エレーヌ・グリモー:ピアノ 
アンドリス・ネルソンズ:指揮 
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
 

エレーヌ・グリモー, バイエルン放送交響楽団, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 & アンドリス・ネルソンス

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アルパカのおすすめ度★★★☆☆

【名盤の解説】

新鮮味のある感性のほとばしりがあって引き込まれます。それでいて骨太で堅固なグリモーのピアノが楽しめて面白い。むしろ、バレンボイムとバルビローリのコンビのほうが女性的な静けさの魅力が感じられるくらい。

過去、ザンデルリンク指揮によるシュターツカペレ・ベルリンとの演奏でもグリモーのピアノがエネルギッシュな名演でした。今回、2回目の本録音では良い意味での落ち着きが増した感がありますし録音も明瞭です。しかし、第3楽章におけるスピード感は健在。時を経てもパワフルな音に魅了されるグリモーのブラームスもなかなかの名演です。

 

グレン・グールド:ピアノ 
レナード・バーンスタイン:指揮  
ニューヨーク・フィルハーモニック

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アルパカのおすすめ度★★★☆☆

【名盤の解説】

《演奏直前のバーンスタインの演説》

私はグールド氏の解釈に完全に賛成は出来ません。

では、なぜ指揮をするのか?

グールド氏が真剣に打ち込むアーティストだからです。

グールド氏が誠実に生み出したものならば、

私もそれを真摯に受け止める必要があります。

グールド氏の解釈はとても面白いものであり、

皆さまにぜひ聴いていただきたいのです。

演奏自体は全体的にゆっくりとしたテンポで展開します。グールドのピアノはひとつひとつの音にしっかりと意味を込めていくような音のつむぎ方です。

バーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックはグールドのテンポについていきながらお互いに独特なブラームスを作り上げていきます

モノラル録音のライブで聴きにくい面がありますが、かなり面白く聴ける名盤です。

»Amazon ミュージック Unlimited【使い方のコツを解説】

 

【まとめ】ブラームス:ピアノ協奏曲第1番

さて、ブラームス:ピアノ協奏曲第1番の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

響き渡るピアノ

ほとばしる管弦楽

若き感性が光る!

若きブラームスの名曲、ピアノ協奏曲第1番ですが、このあと、続々と生まれるブラームスの名曲の原点と言ってもいいかもしれません。それだけに聴いて面白い名盤が続々と現れて現在も出続けています。

色々と聴き比べてみると面白いかもしれません。

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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