アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

秋に聴きたい【おすすめクラシック15選】

夏のおすすめ【クラシック曲10選】

モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番【解説と名盤2選】

※この記事にはプロモーションが含まれます

f:id:happy-alpaca:20211112062231j:plain

その姿、堂々!

まるでジュピター!

威厳あり

www.youtube.com

 

そびえ立つ「協奏曲のジュピター!」

 

モーツァルトの栄光の頂点、ウィーンに聴衆も盛り上がった時代のピアノ協奏曲の言わばキング(王)…。

 

さて、今回は、モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》解説とおすすめ名盤を紹介です。

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》

f:id:happy-alpaca:20211112063204j:plain


モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》のこんな解説があります。  

この曲はモーツァルトが明るく壮大な作品を作る時によく用いるハ長調で書かれている。しかも第一楽章はアレグロ・マエストーソだし、第一主題はじつに堂々としていてそれにふさわしい楽想をもっている。だからオーケストラはかなり勢い込んで演奏する。

出典:石井宏・藤田由之・渡邊學而 共著 「モーツァルト名曲名盤101」P78より引用

 

冒頭にも書きましたが「協奏曲のジュピター」(フランスの音楽学者ド・キュルゾンの言葉)とたとえられるように実に威厳の感じられる名曲です。

 

《ピアノ協奏曲第25番》が作曲された同じころには、オペラ《フィガロの結婚》や《プラハ交響曲》も生まれているモーツァルトの黄金期。

ただ、なぜか《ピアノ協奏曲第25番》は演奏機会が少なくあまり注目もされません。

 

《ピアノ協奏曲第20番》から、精神性が深まりウィーンの聴衆から歓迎されなくなったピアノ協奏曲。

そのため、聴衆にウケるために明るく楽天的な曲想を持った《ピアノ協奏曲第25番》を作曲したのでしょうか。

 

その結果「現代では逆に地味な立ち位置」にいるのかもしれません。

 

とは言え、ピアノ協奏曲としては第14番から続く連作の集大成であり《ピアノ協奏曲第25番》の後は、第26番と第27番が散発的に書かれたのみとなっています。

 

連作ピアノ協奏曲の最後を飾る

  • 明るく
  • 壮大で
  • 堂々とした

ハ長調。

 

そういった意味で、モーツァルトの楽曲のなかでも重要なポジションに位置すると言っても過言ではなさそうです。

 

【各楽章を解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》

f:id:happy-alpaca:20211112063232j:plain

 

それでは、各楽章について解説します。

《ピアノ協奏曲第25番》は第1楽章から第3楽章までの3曲で成り立っています。

第1楽章 アレグロ・マエストーソ(堂々と速く)

その威容、堂々!

 

ハ長調の持つ

  • 明るい!
  • 大胆!
  • 楽天家!

そんなイメージを盛り込んで展開します!!

なんとも楽しくもワクワクする楽章です。

 

第2楽章 アンダンテ(歩く速さで)

午後のうたた寝

浅い夢…。

見てる風景

木漏れ日の

光やさしい

あたたかさ…

 

前髪遊ぶ、

そよぐ風…

 

香り運ぶはキンモクセイ…

 

第3楽章 アレグレット(やや速く)

静かに語りかける管弦楽は、しばらくしてから威厳を帯びてきます。

すると、優美なピアノも静かに語りだし…。

そして始まる壮大な楽章。

なんともドラマティックでオペラを思わすような起伏を見せる音楽的な展開。

その中には悲しくも寂しいモチーフが現れたりもします。

ピアノは歌い、管弦楽も大いに語る。

そんな感動的なモーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》のフィナーレです。

 

【名盤3選の感想と解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》

f:id:happy-alpaca:20211112063306j:plain 

アリシア・デ・ラローチャ:ピアノ
ゲオルグ・ショルティ:指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
 

アリシア・デ・ラローチャ & サー・ゲオルグ・ショルティ

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

キング(王)とクイーン(王妃)のかぐわしい語らい…。

そんな印象の名盤です。

堂々として一切の迷いも感じさせないキング(王)、ショルティの構築感の優れた管弦楽の響く中、クイーン(王妃)ラローチャの美しい歌がたまらない。

《ピアノ協奏曲第25番》は堂々としすぎては、モーツァルトらしくありませんし、でもだからと言って優しさに片寄りすぎても「らしく」ありません。

そんなことを考えに入れますとやっぱりショルティ、ラローチャの絶妙に息の合った名盤は嬉しい限り。

ぜひ王と王妃の輝かしい歌、語りを堪能してみてくださいね。

 

フリードリッヒ・グルダ:ピアノ
クラウディオ・アバド指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 

フリードリヒ・グルダ, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 & クラウディオ・アバド

アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

いい意味で才気走ったグルダのピアノを、その優美な魅力で支えるアバド指揮のウィーンフィルのサポートが微笑ましい名盤です。

言わば、ラローチャ、ショルティの逆バージョンとも言えるかも…。

全体的には華麗なイメージの名盤で「才気走った」とは言えテンポ的には焦ることはなくゆったりと堂々と構えた演奏に終始しています。

洗練されていながらもそれをひけらかす風は感じませんし、とてもバランスのいい名盤でもありますね。

Apple Music

Apple Musicで “紹介した名盤” が配信中

 

【まとめ】モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》

f:id:happy-alpaca:20211112063348j:plain

 

さて、モーツァルト《ピアノ協奏曲第25番》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

 

そびえ立つ「協奏曲のジュピター!」

 

そんなたとえがピッタリの《ピアノ協奏曲第25番》なのに、なんだか認知度が低くてどうも地味な存在です。

でも、なかなかどうして、名曲ピアノ協奏曲なのですよ。

 

食わず嫌いはモッタイナイ!!

 

ぜひ一度ご賞味を…♫

 

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

関連記事↓ 

モーツァルトのピアノ協奏曲をまとめた記事はコチラです

www.alpacablog.jp

www.alpacablog.jp

www.alpacablog.jp