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モーツァルト:ピアノ協奏曲第22番【解説と名盤3選|感想】埋もれた名曲を聴こう♫

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ひっそり隠れた

光る!

名作ピアノ協奏曲♫

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《この動画は管楽器での演奏による編曲版で旋律そのものの美しさが伝わってきます》

 

  • 祝祭的な雰囲気の第1楽章!
  • 憂いのある美しさ、第2楽章!!
  • 開放感のある第3楽章!!!

 

名作たちの中で埋もれた名作!

 

さて、今回は、モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》解説とおすすめ名盤を紹介です。

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》

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モーツァルトの協奏曲についてのこんな解説があります。  

私はこれら一連の《協奏曲》を分析しようとは考えない。それらの意表をつく多様性は、分析する気力を失わせるからである。それらはひとつとして重複するものはなく、それぞれ独自の雰囲気と、光と、香りを持たないものはない。それらはいずれも、魅惑の世界を横切り、2度と同じ道を通らぬ散歩へとあなたがたを誘い出し、それのみか旅へといざなうことだろう。

出典:アンリ・ゲオン 著 高橋 英郎 訳:モーツァルトとの散歩」P215より引用

「独自の雰囲気と、光と、香り」

なんとも詩的な解説で素晴らしいですね。

そしてどの曲もが素晴らしく、でもだからこそ「本来素晴らしい曲」なのにイマイチ評価されない曲も多いのがモーツァルト。

《ピアノ協奏曲第22番》はそのうちの1曲で、

  • 第1楽章の「祝祭的な明るさ」
  • 第2楽章の「憂いを秘めた美しさ」
  • 第3楽章の「開放感」

そんな魅力が詰まっている名曲です。

また、特徴的なのは今まで使われていたオーボエがクラリネットに取って代わられていることです。

そして、このクラリネットが活躍するピアノ協奏曲はこのあと、ピアノ協奏曲第23番24番と続いていくわけです。

どの曲も透明度の高い悲しみを含んだクラリネットの特徴を引き出した名曲ばかりで興味の尽きることがありません。

ちなみに完成は1785年12月16日、ウィーンにて、初演は1785年12月23日にブルク劇場において行われています。

 

またモーツァルトの弟子のヨハン・ネポムク・フンメルは、ピアノ協奏曲第22番を編曲しています。

その際には、

  • ピアノ
  • フルート
  • ヴァイオリン
  • チェロ

を使用した編曲となっていて独特な趣(おもむ)きのある曲として仕上がっています。

モーツァルトの曲の中では地味な立ち位置にある《ピアノ協奏曲第22番》ではあります。

ただ、このフンメルの編曲した《ピアノ協奏曲第22番》は旋律の美しさそのものを確認するのには適した編曲なのかもしれません。

 

 

【各楽章を解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》

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それでは、各楽章について解説します。

モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》は第1楽章から第3楽章までの3曲で成り立っています。

第1楽章 アレグロ(速く)

ダーン、ダッダ、ダーン、ダッダッダ♫

ダーン、ダッダ、ダーン、ダッダッダ♫

壮大な管弦楽が鳴り響くと、応えるピアノも弾みます。

モーツァルトのピアノ協奏曲にしては明るくて力強い曲調であって、まるで交響曲のような様相です。

この力強い祝典的な雰囲気は第1楽章全体で保たれたまま貫かれて楽曲は進行します。

この始まりの第1楽章からして「決して地味ではない」ピアノ協奏曲第22番の特徴が現れていると言えます。

 

第2楽章 アンダンテ

まるで「心の深い部分にまで痛みが及ぶ様」を思います。

モーツァルトの短調の特徴である透明感をともない、また憂いを含んだ美しさに充ちていて引き込まれる1曲です。

冷たい雨がシトシトと降りながら悲しみで濡れて染み込んでいくような感覚。

そして、無言のままその痛みに耐えている。

そんな印象的で痛みのともなった楽章です。

 

第3楽章 アレグロ

第3楽章は第2楽章の暗いイメージを吹き払うような開放的な楽曲であり、そのコントラストに驚かされることでしょう。

始まりはピチピチと跳ねるようなピアノのソロで始まり、それに続いて鳴り響く管弦楽が素晴らしい。

優雅に歌い続けるピアノと途中に表れるクラリネットが絡んで歌う、そしてピアノとクラリネットを包み込む管弦楽が心地いい…。

そして、再び盛り上がっていく曲調をそのままにして感動的なフィナーレを迎える第3楽章。

そんな華やかな感動を与えてくれる楽曲、それがモーツァルト《ピアノ協奏曲》なのです。

 

【名盤3選の感想と解説】モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》

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ロベール・カサドシュ:ピアノ
ジョージ・セル指揮
コロンビア交響楽団
 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

カサドシュのピアノの無心さがモーツァルトらしく、真の華やかさにつながった稀有なる名盤。

またセルの指揮する楽団の艶やかさと言ったらありません。

第1楽章の祝典的な明朗さはもちろん、第2楽章の抑えの効いた演奏をしながらもにじみ出てくる切なさに心打たれます。

そして「第2楽章の影ゆえの第3楽章の光とのコントラスト」に深い感動を覚えます。

各楽章を聴いても全体として聴いたとしてもバランス感のある素晴らしい名盤です。

 

ダニエル・バレンボイム:ピアノと指揮
イギリス室内管弦楽団
 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

一般的にとても評価の高い名盤でバレンボイムの旧全集の中でもとくに素晴らしい演奏と言われる1曲でもあります。

少しテンポを速めに取っている感がありますが、粒立つピアノの一音一音がキラリと輝いています。

イギリス室内管弦楽団の高貴でありながら優美さを兼ね備えた演奏も素晴らしい。

スッキリと洗練されたモーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》のひとつのスタンダードとも言えそうな名盤です。

 

ロバート・レヴィン:ピアノ
クリストファーホグウッド:指揮
エンシェント室内管弦楽団
 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

枯れた味わいのある素朴なモーツァルトといった感のある名盤です。

どうしたって華やかな演奏になりがちな《ピアノ協奏曲第22番》ですが、落ち着いた雰囲気で楽しみたいときに聴きたいです。

らしさ…という意味ではカサドシュやバレンボイムのピアノの華やかさには及びませんがこれぞ18世紀の響き。

200年以上前にこんな典雅な演奏が展開していたのかなと思うととても楽しく聴けます。

そういった意味で時空間を超えて楽しむにはうってつけの名盤です。

 

【まとめ】モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》

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さて、モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

  • 祝祭的な雰囲気の第1楽章!
  • 憂いのある美しさ、第2楽章!!
  • 開放感のある第3楽章!!!

なんとも豪華で明るい個性的な名曲モーツァルト《ピアノ協奏曲第22番》。

モーツァルトのピアノ協奏曲は全部で27曲ありますが晩年の名曲ピアノ協奏曲たちのなかでは地味な存在。

 

え?

 

 

「いやいや、なかなかどうして…、堂々として素晴らしい名曲がピアノ協奏曲第22番なのですよ」

 

やる気や元気がほしい時、ぜひ一度聴いてみてくださいね。

きっとモリモリと力が湧いてくること請け合いますよ

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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