アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

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サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番【解説と名盤3選】豊かな詩情と多彩な感情が宿る名曲!

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憂い、踊る

そして、弾ける!

ピアノ協奏曲♫

「モーツァルトの再来」と言われたサン=サーンスの天才的な早書き名曲!全3楽章を17日で書き上げたというから驚きです。

今回は、サン=サーンスピアノ協奏曲第2番解説とおすすめ名盤を紹介します。

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【曲の解説】

幻想曲風な序曲のような第1楽章に始まって、2、3、と章を追うにしたがって速度を増し、激しさを加えていベートーヴェンでいえば《月光》型。つまり幻想ソナタの構成原理に近い。それを協奏曲という保守的領域に導入したのだから、当時としては大胆な試みだった

出典:諸井誠 著 「ピアノ名曲名盤100」P156より引用

解説にありますが「幻想曲風な序曲」を思わせる第1楽章が印象的で、ロマンティックな魅力にあふれています。指揮者のアントン・ルビンシテインの依頼によって作曲されたピアノ協奏曲第2番は、わずか17日間で書き上げられました

予定していたルビンシテインの演奏会に間に合わせるためでしたが、当日演奏会の評判は芳しくありませんでした。明らかな練習不足が原因と言われてます。しかし、時間に追われる中で演奏会にこぎつけたのはサン=サーンスとルビンシテインという2人の豊かな才能があってのことでしょう。

ピアノ協奏曲第2番に対する、作曲家リストの評価が高かったこともあり受け入れられていきました。現在では、5曲あるサン=サーンスのピアノ協奏曲の中でも特に人気のある作品になっています。

初演:1868年5月13日プレイエル・ホールにて

指揮:ルビンシテイン

ピアノ:サン=サーンス

編成:

ピアノ独奏

弦5部、フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ、シンバル

 

【各楽章を解説】

第1楽章 アンダンテ・ソステヌート

ピアノ独奏の憂いを帯びた歌が流れ始めると、モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の冒頭を思わせるような悲劇が追い打ちをかけます。寂しさに覆われながら甘美な旋律が自由にたゆたうさまは「滅びの美学から匂いたつ神秘性」すら感じさせます

音楽は寂しさを伴ったまま感情を高揚させ、ダイナミックなラストへと導いていきます。

 

第2楽章 アレグロ・スケルツァンド

明るく陽気な第2楽章は、弾むティンパニが始まりの合図になります。ティンパニに導かれるようにピアノも弾みます。ティンパニと調和することでピアノが本来打楽器であることが思い出されながら他の楽器も絡み始めます。

始終、楽しい雰囲気でどの楽器もピアノに合わせておどけながら気持ちを舞い上がらせて喜んでいる楽章です。

 

第3楽章 プレスト

第1楽章、第2楽章とその勢いを増してきた音楽は最高潮に高まります。舞曲タランテラを思わせる激しくも情熱的な高まりを聴かせてくる第3楽章。音楽を舞い上がらせながら、気持ちの高まりを抑えることができずに推進力をあげていきます。

高い技巧を要求される情熱的な楽章で、ただただ圧倒されます。非常に壮麗に盛り上がりながら感情を高まらせて感動的にフィナーレを迎えます。

 

【名盤3選の感想と解説】

ジャン=イヴ・ティボーデ:ピアノ 
シャルル・デュトワ:指揮
スイス・ロマンド管弦楽団
 

ジャン=イヴ・ティボーデ, スイス・ロマンド管弦楽団 & シャルル・デュトワ

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

ティボーデのピアノが細やかな感情の機微を表現する中に、強い情熱をも秘めた名盤です。指揮者のデュトワとスイス・ロマンド管弦楽団のバックがしっかり盛り上げます。華やかな音の中に芯の強さをも兼ね備えているスイス・ロマンドの美感がピアノ協奏曲第2番の美感に合っています

爽快に展開するスピード感ある名盤で、聴き終わった後の高揚感が心地良い印象です。

 

ラン・ラン:ピアノ
アンドリス・ネルソンズ:指揮
ライプツィヒ・ケヴァントハウス管弦楽団
 

ラン・ラン, カミーユ・サン=サーンス, ジーナ・アリス, ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 & アンドリス・ネルソンス

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

ティボーデ&デュトワのパンチ力というよりは、磨き抜かれた音の変化が特徴の名盤です。知的に弾いていながら、音の一粒一粒に宿る色彩の豊かさがフレッシュ。デリケートな弱音の中にも抒情が流れていて、おざなりになることがありません

第2楽章では心から楽しみ、第3楽章では踊るように弾けます。純粋無垢な子供が素直に感情を表現したような自由自在な名盤です。

 

エミール・ギレリス:ピアノ
アンドレ・クリュイタンス:指揮
パリ音楽院管弦楽団
 

エミール・ギレリス, アンドレ・クリュイタンス & パリ音楽院管弦楽団

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

「鋼鉄のタッチ」と呼ばれたギレリスのピアノは、実に感性豊かです。構築性の高いドイツオーストリア系の印象強いギレリスですが、フランス音楽も掌中におさめている印象です。サン=サーンス自身もドイツ系の影響が強いということもあるでしょう。

しかし、フランス音楽独特のオシャレ感のようなものが、ギレリスのピアノに合うイメージができませんがそんなことはありません。しっかりとピアノを歌わせながら悲しみと喜びを表現したピアノ協奏曲第2番を存分に楽しめる名盤になっています。

 

Apple Music

Apple Music で “紹介した名盤” が配信中

 

【まとめ】

サン=サーンス:ピアノ協奏曲第2番の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

憂い、踊る

そして、弾ける!

ピアノ協奏曲♫

幻想的でありながら、楽しく活気に満ちたピアノ協奏曲について書いてきました。個性的な曲なだけに個性的な名盤も数多いです。色々と聴き比べてみると楽しいですよ

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の醍醐味ですよね』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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