アルパカと聴く幸福なクラシック

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チャイコフスキー:バレエ音楽《白鳥の湖》【あらすじ解説と名盤3選|感想】王子の誓い!おとぎの国の物語

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オデット姫を救え!

暗躍するブラック・スワン

おとぎの国のバレエ音楽♫

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チャイコフスキーの意欲作!

 

姫にかかった魔法を解くべく闘う王子の物語!

そう、素朴なおとぎ話《白鳥の湖》。

 

ああ、それなのに「素朴なハッピーエンド、ぶち壊し!」

ブラックスワンの魔の手(羽根?)が忍び寄る!!

 

さて、今回は、チャイコフスキー:バレエ音楽《白鳥の湖》の解説とおすすめ名盤を紹介です。

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】 

 

【解説】バレエ音楽《白鳥の湖》

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チャイコフスキー:バレエ音楽《白鳥の湖》のこんな解説があります。  

(白鳥の湖の物語は)さかのぼるとドイツ中世の伝説(童話《奪われたヴェール》)によるものだが、チャイコフスキーのころのロシアでは、おとぎばなしのようになっていて、子供たちからも親しまれていた。チャイコフスキーは、(中略)(妹の)子供たちのために小さなバレエ音楽《白鳥の湖》を作曲したことがあった。それから4年後にモスクワのボリショイ劇場からバレエの作曲を頼まれたときに、この子供用のをある程度参考にして本格的なバレエを書きはじめ、1876年にそれを完成した

出典:門馬直美 著 「管弦楽・協奏曲名曲名盤100」P92より引用

 

バレエ音楽《白鳥の湖》の初演は1877年3月4日ボリショイ劇場において行われました。

 

しかし、これが聴衆からは大不評。

 

これには振り付けや踊り手の方に問題があったようですが、チャイコフスキーの落胆は大きかったようです。

そのため、バレエ音楽《白鳥の湖》から13年後にバレエ音楽《眠れる森の美女》を作曲するまでは、しばらくの間、バレエ音楽の作曲からは遠ざかってしまうほどでした。

 

しかし、1895年、チャイコフスキーの死の2年後バレエ音楽《白鳥の湖》は再演され大好評を得ることができたのでした。

 

この際、台本などの改変が行われます。

初演での物語のラストは、ジークフリート王子がオデット姫の命を絶った後に2人は洪水で流されてしまうというものでした。

 

しかし、1895年の再演時には、オデット姫は自らの意志で死を選び、それを見た王子も後を追うという展開で幕を閉じるというラストになっています。

 

【あらすじを解説】バレエ音楽《白鳥の湖》

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ここであらすじを紹介しましょう。

バレエ音楽《白鳥の湖》は全4幕の物語になっています。

主な登場人物

  • ジークフリート王子
  • オデット姫
  • 悪魔ロットハルト
  • オディール(ロットハルトの娘でありブラック・スワンとして登場する)

 

プロローグ

お花畑で花を摘むオデット姫。

そこに悪魔ロットハルトが登場し、オデット姫は魔法をかけられて白鳥に姿を変えられてしまいます。

 

第1幕 ジークフリート王子の憂うつ

あるお城において、ジークフリート王子の成人式を盛大に祝っています。

母親からは明日の舞踏会において花嫁を選ぶように命じられますが、ジークフリート王子は乗り気ではありません。

そんなジークフリート王子を、友人たちは湖へと狩りに誘うのでした。

 

第2幕 オデット姫との運命の出会い

月の光のもと、湖には白鳥たちが泳いでいます。

ジークフリート王子がふと湖に目をやると、岸辺に一羽の白鳥が上がってきますが、その姿が白鳥から美しい女性へと変貌します。

ジークフリート王子は驚きますが「オデット」と名乗るその女性は身の上を話し始めます。

昼間は白鳥の姿であり、夜の間だけ人間に戻れるという魔法を、侍女たちとともにかけられてしまったオデット姫。

また、魔法をかけた悪魔の名をロットハルトということを語ります。

それから、その魔法を解くには「生まれてからこの方、いまだに女性に愛を誓ったことのない男性に愛を誓ってもらう必要がある」ことが語られます。

オデット姫に一目惚れしたジークフリート王子は、愛を誓おうとしますが夜明けを迎えてしまい、オデット姫は白鳥へと姿を変え、その場を飛び去ってしまうのでした。

 

第3幕 悪魔!ブラック・スワン現る!!

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お城における豪華な舞踏会、ジークフリート王子はたくさんの花嫁候補に囲まれながらも、その気持ちはうわ空です。

なぜなら昨日のオデット姫のことが気になってしかたがないのですから。

そんなジークフリート王子はまわりを見渡しますが、なんと視線の先、舞踏会のホールの隅になんとオデット姫の姿を見つけます。

驚いたジークフリート王子は、急いでオデット姫へと近づき、オデット姫にかかった魔法を解くべく結婚の誓いを行います。

しかし、このオデット姫は、実は悪魔ロットハルトの娘であるオディールが、オデット姫に化けている姿なのでした。

 

高笑いの悪魔ロットハルトと、その娘オディールはその場を去ります。

人生で初めての誓いをオデット姫以外のオディールに行なってしまったジークフリート王子は、がくぜんとしつつも立ち上がりオデット姫のいる白鳥の湖へと急ぐのでした。

第4幕 叶わぬ想い、王子と姫の悲劇!

舞踏会の一部始終を見ていた白鳥の姿の侍女たちは、オデット姫に事の次第を伝えます。

そして、オデット姫のもとへとやってくるジークフリート王子でしたが、オデット姫ではない相手に誓いを立ててしまったことをオデット姫に謝ります。

オデット姫はジークフリート王子を許しますが、叶わぬ想いの2人は湖に身を投げ自ら命を断ってしまいます。

しかし、その愛の力によって悪魔ロットハルトとその娘オディールは滅んでいくのでした。

 

【各曲を解説】バレエ音楽《白鳥の湖》

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それでは、各曲について解説していきましょう。

第1幕

序奏

始まりはオーボエによるメロディで、物語の悲劇性を象徴するような悲しげで憂いを秘めた旋律です。

その悲劇性は管弦楽をともなって盛り上がりつつ起伏をともなって進行します。

1.情景

ジークフリート王子の成人式を盛大に祝う音楽で、友人を始め多くの出席者がジークフリート王子を祝って踊るさまを描いています。 

2.ワルツ

チャイコフスキーらしい華やかで、美しい曲調でとても有名なワルツです。 

3.情景

ジークフリート王子の母がやってくる場面で、なんともせせこましくも登場するさまが木管楽器メインで描かれます。

途中から優美な雰囲気に変わって、穏やかに展開しますが再びテンポが早まります。

4.パ・ドゥ・トロワ

王子の友人3人による「お祝いの踊り」です。

  • 導入部
    優美なメロディにのって3人が舞います。
  • ヴァリアシオン1
    オーボエとファゴットが歌うと管弦楽が続きます。
  • ヴァリアシオン2
    ポルカのリズムで軽妙に展開します。
  • ヴァリアシオン3
    勇ましい管弦楽が鳴りながら、途中からは木管楽器が優しく歌います。
  • ヴァリアシオン4
    楽しげなメロディとリズムによる、ひとりの踊りになります。
  • コーダ
    速いテンポの、とても乗りが良く軽快なリズムで展開します。
5.パ・ドゥ・ドゥ

ジークフリート王子と女性による2人での踊りになります。

  • 導入部
    チャイコフスキーらしい華やかなワルツから始まります。
  • ヴァリアシオン1
    ヴァイオリンのソロから入りながら、そこに管弦楽が絡んできます。
    途中から曲調が早まると、そこからジークフリート王子のソロの踊りになります。
  • ヴァリアシオン2
    女性ひとりの踊りになります。
  • コーダ
    ジークフリート王子と女性による2人での踊りになって、華やかさを取り戻しつつ展開していきます。

6.パ・ダクシオン

ヴォルフガング老人と村娘が踊る場面。
ヴォルフガング老人は酒に酔っていて千鳥足で滑稽な踊りになります。
この後、道化師が表れてウォルフガング老人とは打って変わってのキレッキレダンスを披露します。(道化師のダンスが無い版もあります。)

7.主題

クラリネットと弦楽器による語り合いで、浮かない顔の王子に騎士ベンノが酒をすすめます。

8.乾杯の踊り

なんとも勇ましいポロネーズの曲調の盛り上がる1曲です。

9.フィナーレ

バレエ音楽《白鳥の湖》のメインテーマです。

オーボエが中心になり、ハープがサポートしながらの第1幕の豪華なフィナーレです。

第2幕

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10.情景

再びバレエ音楽《白鳥の湖》のメインテーマが出てきます。

ここでは静かに始まりながらも途中、劇的な展開を見せますがここは悪魔ロットハルトとその娘オディールの出現を象徴しています。

11.情景

小気味よく展開する爽快な1曲です。

12.情景

オデット姫と同じく白鳥の姿の侍女たちの踊りです。

13.白鳥たちの踊り

白鳥たちのさまざまな踊りが展開していきます。

  • テンポ・ディ・ヴァルス
    白鳥たちの踊りです。
  • モデラート・アッサイ
    オデット姫ひとりによる踊りです。
  • テンポ・ディ・ヴァルス
    《大きな白鳥の踊り》
  • アレグロ・モデラート
    《4羽の白鳥の踊り》になりますが《白鳥の湖》の中でももっとも有名な曲のひとつです。

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  • アンダンテ・ノン・トロッポ
    オデット姫とジークフリート王子による優美で切ない音楽にのせた踊りでハープと独奏ヴァイオリンが印象的な1曲です。
  • テンポ・ディ・ヴァルス
    この第13曲の中でも言わばメインテーマと言っても過言ではないワルツの3回目の登場です。
    次のコーダへの橋渡し的な曲になります。
  • コーダ
    とても豪華で勢いのあるコーダで「オデット姫と侍女たち、ジークフリート王子」が舞います。
14.情景

夜が明けて白鳥へと姿を変えるオデット姫と侍女たちが《白鳥の湖》へと帰っていく場面です。

 第3幕

15.情景

さあ舞踏会のはじまりです。

豪華で明るい曲調の第3幕の始まりの曲です。

16.コール・ドゥ・バレエとこびとの踊り

来賓たちみんなでの踊りと、その後のこびとの踊りになります。

17.情景

たくさんの国から招かれたジークフリート王子の花嫁候補の入場になります。

18.情景

ジークフリート王子の母は王子にどの花嫁候補が好みかを訪ねますが、ジークフリート王子はオデット姫のことで、内心、気が気ではありません。

19a.パ・ドゥ・シス

招かれた花嫁候補たち6人の踊りが始まります。

  • 導入部
    弦楽器たちが歌います。
  • ヴァリアシオン1
    クラリネットのソロが優しく歌うと、管弦楽がからみ最後は、フルートのソロが歌います。
  • ヴァリアシオン2
    管楽器たちが民謡風的な悲しげな歌を歌い弦楽器が歌をサポートします。
  • ヴァリアシオン3
    弦楽器による流麗で美しい曲です。
  • ヴァリアシオン4
    全楽器で華やかに奏でられる1曲です。
  • ヴァリアシオン5
    ハープの前奏の後、オーボエが優美な歌を歌い始め、そしてしばらくすると盛り上がります。
  • コーダ
    とても乗りが良く、しかも軽快で楽しげなリズムの曲になります。
19b.パ・バ・ドゥ

(1953年に新たに発見された4曲です。)

  • 導入部
    ヴァイオリンソロの歌が印象的な導入への曲になります。
  • ヴァリアシオン1
    非常に元気の出る明るい1曲です。
  • ヴァリアシオン2
    そっと撫でるそよ風のような優しい曲になります。
  • コーダ
    民謡風ののりの良い雰囲気のコーダ。
20a.ハンガリーの踊り

この後からは各地の民族舞踊の音楽が展開します。
まずは憂いを秘めたハンガリーの踊りです。

20b.ロシアの踊り(追加曲)

ここではヴァイオリンのカデンツァが印象的で、全体的にドラマティックな曲になります。

21.スペインの踊り

スペイン的な、

タッタカッタッタ♫ 

タッタカッタッタ♫

というカスタネットによる独特なリズム感が楽しい気分にしてくれる情熱的な曲です。

22.ナポリの踊り

タランテラ舞曲をベースにしているため明るくて開放感があります。

23.マズルカ

ポーランドの舞曲になります。

ジャンジャカジャッジャ♫

ジャンジャカジャッジャ♫
そんな打楽器のリズム感が特徴的です。

24.情景

ジークフリート王子は、オデット王女の姿をした悪魔の娘オディールを相手に誓いを立ててしまいます。

しかしその瞬間ホールは真っ暗になり、悪魔ロットハルトとその娘オディールはその場を去ります。

第4幕

25.間奏曲

優美なハープのメロディに従うように勇ましい管弦楽がその音を奏でます。

このメロディはチャイコフスキーのオペラ《地方長官》からの引用です。

26.情景

不安げな曲調になります。

まるでジークフリート王子とオデット姫の運命を暗示するようです。

27.小さな白鳥たちの踊り

不安な感情を隠せないオデット姫の侍女たちが、その不安を吹き払うかのように踊ります。

28.情景

ジークフリート王子が人生初めての誓いを別の女性に立ててしまった事を知り、オデット姫が落胆する場面です。

侍女の白鳥たちがオデット姫を慰めますが、まるでオデット姫の心境を表すような暗雲と雷鳴が轟(とどろ)きます。

29.情景(終曲)

ダアアン!!

楽器の前奏の後、なんとも豪華で勇壮なメロディが奏でられます。

白鳥の湖の基本テーマを素材にしつつ、オデット姫とジークフリート王子の悲しみや後悔などの感情が劇的な音楽によって描かれていきます。

  • 許しを請うジークフリート王子
  • 許す、オデット姫

…そして…

 

  • 再び、復活する2人の愛

 

それとともに湖の中へと消えてゆく、2つの命…。

そして、その愛の力によってぶ、と「その魔法…」。

 

そう、感動的な、チャイコフスキー壮大管弦楽魔法によって表現されるバレエ音楽《白鳥の湖》感動的フィナーレを飾ります。

 

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【3枚の名盤の感想と解説】バレエ音楽《眠れる森の美女》

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アンドレ・プレヴィン:指揮 ロンドン交響楽団 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

スッキリと洗練されたもっとも聴きやすいバレエ音楽《白鳥の湖》の名盤です。

精緻な音作りの中にあっても音楽の持つ肌触り、暖かさのようなものが失われることがありません。

ロンドン交響楽団の、折り目正しくも厚みのある演奏がそんなプレヴィンの指揮を引き立てています。

少し優等生的で常識的とも言えるかもしれませんが、多くの音楽ファンにも受け入れられやすい名盤です。

アンタル・ドラティ:指揮 ミネアポリス交響楽団 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

華やかさの中に重厚感をも感じさせる名盤です。

音楽の中にあるテンポ感にはドラティのもつ独特な熱い温度を感じるリズム感があります。

とても情熱を持って取り組んでいる様子がうかがえて聴き手を《白鳥の湖》の世界へと引き込んでいくパワーを》感じる名盤です。

「最近、少しだけ元気が足りないな…」。

そんな方にはしっかりとエネルギーを供給してくれる

そんな名盤でもありますね。

 

ヘルベルト・フォン・カラヤン:指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

アルパカが、チャイコフスーの3大バレエ音楽に人生で初めて触れた思い出深い名盤。

《白鳥の湖》はもちろん、その他チャイコフスキーの3大バレエの《眠りの森の美女》《くるみ割り人形》のいいとこ取りなのです。

 

チャイコフスキーの優雅で典麗な響きをこの上なく引き出しており、聴いていてホレボレしちゃいます。

 

チャイコフスキーの3大バレエを全曲で聴くとなると、忙しい私たちにとっては時間の確保は難しいものです。

このカラヤンの名盤に触れることで、チャイコフスキーの3大バレエの魅力の詰まった濃密なエッセンスが聴ける。

そんな名盤です。

 

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【まとめ】バレエ音楽《眠れる森の美女》

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さて、チャイコフスキー:バレエ音楽《白鳥の湖》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

 

おとぎの国における「悲劇の物語」バレエ音楽《白鳥の湖》は、チャイコフスキーの他のバレエ音楽

  • 眠りの森の美女
  • くるみ割り人形

にはない、「影」を感じます。

ただ、だからこそ深みがあり、飽きのこないバレエ音楽でもるわけです。

 

是非一度、じっくり聴いてみてくださいね。

 

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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