「全編とても美しい旋律が満載」といっていいくらいの光の乱舞のような一曲ですね。
(youtubeをポチって音楽を聴きながら読んでみてくださいね。”iPhoneの場合は全面表示されてしまったら2本指で内側にむけてピンチインして読み進めてください”)
原作はE・T・Aホフマンの「くるみ割り人形とねずみの王様」です。
1892年、チャイコススキーはペテルブルグのマリンスキー劇場の総監督からの依頼でこの曲を完成させたようです。
この輝かしいインスピレーションと完成度の高い一曲ができて、創作活動が充実していたチャイコフスキーですが、なんとこの曲が完成した翌年に、チャイコフスキーはコレラにかかって亡くなってしまいます。(別の死因説もありますが…。)
なんとも残念で残念で仕方ありませんね(涙)
それはさておき…まずは解説から入りますね。
- 【解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
- 【あらすじを解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
- 【名盤を解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
- 【解説と名盤、まとめ】チャイコフスキー :くるみ割り人形
【解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
こんな解説があります。
ロシアのバレエは、19世紀後半に入ってめざましい興隆ぶりをみせた。バレエは、フランスの上流社会で好まれていて、それがやがて劇場で上映されて、一般の観客を楽しませることになった。ロシアでは、宮廷をはじめとする上流社会では、フランス文化が偏重され、教養としてフランス語を身につけていなければならなかった。そうしたことで、フランス風に華麗なバレエがロシアで流行をみたのも当然のことであり、長い冬に閉ざされた大都会の上流人士の重要な娯楽となった。
出典:門馬直美 著 「管弦楽・協奏曲名曲名盤100」Pp97より引用
【あらすじを解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
この物語は心優しい少女クララとくるみ割り人形との「夢」と「勇気」と「冒険」の楽しいファンタジーの物語ですね。
では実際の物語のあらすじを紹介しますね。
-
あるお城でのこと。
待望の王子の誕生に城内は大喜び。
城にいる老いも若きも、男も女も、身分の上下もこえて、みんな誰もが浮足立っています。
しかし、ある者が、そこにいたねずみの女王をあやまって踏みつけて殺してしまいます。
そのため、生まれた王子は呪われ、くるみ割り人形にされてしまったのでした。 - クリスマス・イヴの夜、少女クララはドロッセルマイヤーおじいさんからくるみ割り人形をプレゼントされます。クララは大喜び。
- しかし、それを見たいじわるなお兄さんは、そのくるみ割り人形を取り上げようとしてクララともめて壊してしまいます。
くるみ割り人形を不憫に思った優しいクララは枕元にそっと置いて布団をかけてあげて、眠りにつきました。 - しばらくして、時計が0時を告げたとき、クララは夢をみます。
そして、気がつくと、自分の体がくるみ割り人形と同じ大きさになっていました。 - ビックリしているのもつかの間、あたりを見渡していると、ねずみの軍隊が攻めてきているではありませんか。
そして、それに対抗するべく、おもちゃの兵隊たちが登場し、戦いをいどんでいきます。
戦いは平行線をたどりますが、クララの機転で、剣をつかみ、そして振りおろすことによって、ねずみの大将をたおします。
それを見たねずみの軍隊は、ほうほうの体(てい)で逃げていきました。 - 戦いがおわり、クララがふと気がつくと、くるみ割り人形は立派な王子の姿に変わっていたのです。
- 王子はお礼に、クララをお菓子の国へ案内します。
そこで、クララは、お菓子の精たちに歓迎されてパーティが展開します。
そして、王子とともに、楽しい時間を過ごしたのでした。 - 目がさめて、この出来ごとが夢であったことがわかります。
しかし、クララはこれが夢と思うことができずに、起こったことを実感をこめて、まわりの人たちに熱く語ってまわります。
でも、誰もかれもに、おざなりに聞き流され、がっかりするクララです。
その後、しばらくたったある日、突如として現れた、とある国の王子に求婚されます。
その王子は、たしかに、あのくるみ割り人形から姿を変えて出会った王子なのでした。
(すみません。少し脚色入れてます^_^;)
【名盤を解説】チャイコフスキー :くるみ割り人形
この「くるみ割り人形」には全曲盤や、抜粋盤がたくさん出ています。その中でも
カラヤン、ドラティ、ゲルギエフなど目移りしてしまうほどの指揮者がたくさんの演奏の録音を残していますよね。。
でも、そんな並みいる強豪の中から2つ選んでみますね。
アンドレ・プレヴィン:指揮 ロンドン交響楽団の「くるみ割り人形」
非常にスマートですっきりとまとまった心地よい「くるみ割り人形」です。
踊りのほうも足どり軽く、リズムもはずみます。
エルネスト・アンセルメ:指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
「くるみ割り人形」物語のファンタジー性を骨太に情熱的に、そして、感性豊かに表現しています。
どっしりと力強い演奏です。
<
【解説と名盤、まとめ】チャイコフスキー :くるみ割り人形
さて、いかがでしたか。「くるみ割り人形」はかわいらしいおとぎ話の要素をふくんだ明るてかわいい組曲ですね。
「王子の復活とお姫さまの優しさ、ひたむきさ。」
こんないっぺんの物語を音楽で感じてみるのもいいものです。
↓こんなファンタジー物語もオススメですよ♬
グリンカ「歌劇『ルスランとリュドミーラ』」【さらわれた姫を救え!1曲の冒険活劇】
そんなわけで、
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
↓こんな冒険物語もノリノリです♬
↓ロメオとジュリエットも素晴らしい物語です。