アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

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チャイコフスキー:フランチェスカ・ダ・リミニ【解説と名盤3選|感想】

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ダンテの名作《神曲》!

チャイコフスキーが描く

壮絶な「地獄の音世界」♫

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  • 愛欲!
  • 嫉妬!
  • 怒り!
  • 苦悩!

 

そして、葛藤!!

 

悲しくも、切ない…なのに美しい!

 

さて、今回は、チャイコフスキーの創造した、エキセントリック魅力!

《フランチェスカ・ダ・リミニ》解説とおすすめ名盤を紹介!

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【解説】チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》

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チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》についてのこんな解説があります。  

「ロメオとジュリエット」と同じく、チャイコフスキーの得意としていた標題的オーケストラ曲の傑作の一つで、1876年(36歳)に完成された。(中略)彼が、ダンテの「神曲」(中略)なかでも、政略結婚の犠牲となった、絶世の美女フランチェスカ姫とパオロの悲恋物語は、チャイコフスキーの創作意欲をいたく刺激した。

出典:志鳥栄八郎 著 「新版 不滅の名曲はこのCDで」P116より引用

 

ダンテの書いた《神曲》の中の地獄篇、第5歌で描かれる世界がこのチャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》のもとになっています。

 

あらすじを書きとめておきます。

 

あらすじ:

 

13世紀のイタリアの都市ラヴェンナの貴族、ポレンタ家は、家の再建を図るべく、リミニという都市で由緒あるマラテスタ家との政略結婚を進めます。

 

政略結婚のためポレンタ家の娘フランチェスカを迎えに来たマラテスタ家の美しい青年パオロ。

フランチェスカと青年パオロはお互いに惹かれ合いますが、実は政略結婚の本当の相手はこのパオロの兄のジョヴァンニであることを知るフランチェスカなのでした。

 

この本当の婚約者であるジョヴァンニという男は性格は荒々しく、また見た目も醜い男でした。

 

ジョヴァンニとの結婚生活は続きますが、フランチェスカとパオロはお互いに想いを断ち切れずに一線を超えてしまいます。

 

それを知ったジョヴァンニは嫉妬と怒りの炎に心は焼き尽くされ、パオロに襲いかかりますが、それをかばったフランチェスカの方が殺されてしまいます。

 

ジョヴァンニはさらにパオロをも切り捨てますが、ジョヴァンニは自分の残虐な行いに恐れおののきつつ物語は幕を閉じます。

 

物語としてはそれほど斬新とは言えないかもしれません。

けれども、このダンテ《神曲》の中のひとつの物語を、チャイコフスキーの感性豊かな音楽によってとても刺激的な物語に昇華させています。

 

【各楽章を解説】チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》

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チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》は、曲に切れ目はありませんが、4部に別けた構成になっています。

導入部 アンダンテ・ルグーブレ(歩く速さ、悲しみ)

《神曲》の主人公ダンテ(作者と同じ名前)が、詩人ウェルギリウスの導きにより地獄へと降りてゆく…。

  • 不安
  • 焦燥
  • 妬(ねた)み、憎しみ
  • 嫉(そね)み、屈辱感
  • 怒り

そんな暗い想念世界である地獄へと下っていくダンテと詩人ウェルギリウスの情景を思います。

第1部 アレグロ・ヴィーヴォ(速く、活発に) 

地獄の罪人たちがうごめく様を見ながら探訪するダンテと導き手である詩人のウェルギリウス。

しばらくしてフォーカスしていく人物、そうフランチェスカとパオロ…。

 

第2部 アンダンテ・カンタービレ・ノン・トロッポ(歩くような、ほどよい速さで歌うように)

フランチェスカとパオロが地上に命をとどめていたころのこと…。

求め合うフランチェスカとパオロのロマンスの情景が、チャイコフスキーの得意ワザとも言える優美で繊細なメロディとハーモニーで展開します。

許されぬ愛…されど、それだからこそその情念は美しくも静かに燃え上がります。

第3部 アレグロ・ヴィーヴォ(速く、活発に)

味わった

  • 喜び
  • 快楽
  • 愛情

その逆に、その深さに比例して堕ちる地獄のその深さも限りなく…。

 

 

パオロの兄、ジョヴァンニの嫉妬の炎!

 

パオロをかばって斬り殺されるフランチェスカ!!

 

そのヴィジュアルにおののきつつも、それに輪をかけ、

 

怒りの炎メラメラと燃やすジョヴァンニ(つるぎ)は!!

 

そしてその狂剣に刻まれゆくパオロの肉体!!

 

そして迎えるパオロの死…。

 

そんな壮絶で凄惨な終わりの場面をチャイコフスキーは描ききっています。

 

【名盤3選の感想と解説】チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》

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レナード・バーンスタイン:指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

粘っこく情感を込めまくって迫る、バーンスタイン指揮の「熱のある名盤」

フランチェスカとパオロの「止むに止まれずに想い合う気持ちにチロリチロリと火がつき、そして燃えたぎっていく様」。

その心の情景が音を通して見れる名盤!!

ユダヤ人指揮者バーンスタインとユダヤ人のふるさとイスラエルを拠点とするイスラエル・フィルの演奏は…熱い!!

その民族の歴史の長さと誇り高き精神。

そんな指揮者と楽団の背景から、この愛と嫉妬の物語を描いた音楽に光と熱が閉じこもり、そして拡散します!!

そんな「しっかり情感系名演」に浸りたいときに聴きたい名盤です。

 

ネーメ・ヤルヴィ:指揮 デトロイト交響楽団 

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アルパカのおすすめ度★★★☆☆

【名盤の解説】

バーンスタインの熱のこもった、しかしちょっと熱すぎる情感表現に疲れたら、あたたか味のある名盤にも触れたいものです。

フランチェスカ・ダ・リミニの壮絶な世界観というよりはチャイコフスキーの持つ本来の優美な音楽世界を楽しみたいときに聴きたい名盤です。

もし、フランチェスカとパオロの恋の前に障壁がなかったなら、多くの人たちの祝福と幸福な未来が約束されていたのかなと思えます。

弦楽器のあたたかさはもちろん、木管楽器の柔らかい歌心も満たされている思いやりのある名盤です。

シャルル・デュトワ:指揮 モントリオール交響楽団 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

磨き抜かれた美感はやっぱりクセになる。

それがシャルル・デュトワ指揮の名盤です。

情感やあたたかさというよりは「洗練された透明感のある音色と響き」を堪能できます。

良くも悪くもバランスのとれた《フランチェスカ・ダ・リミニ》であってドラマ性や感情を共有したい向きには合いません。

ただ純粋にチャイコフスキーの音楽の持つ本来の壮麗さを聴き取りとりたいときにはピッタリの名盤ですね。

 

 

 

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【まとめ】チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》

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さて、チャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

ただでさえドラマティックなチャイコフスキーの音楽。

その背景に名作、ダンテの《神曲》の物語がモチーフとして潜んでいるので、チャイコフスキーの筆もさぞかしノリにノッたことでしょう。

 

まあ、結果としてはチャイコフスキー本人による《フランチェスカ・ダ・リミニ》という楽曲に対する自己評価は低かったようですが…。

 

とまれ、

  • 愛欲!
  • 嫉妬!
  • 怒り!
  • 苦悩!

そして、葛藤!!

 

悲しくも、切ない…なのに美しい!

 

そんな情感たっぷりなチャイコフスキー《フランチェスカ・ダ・リミニ》、ぜひ一度聴いてみてくださいね。

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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