アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方を解説します。

グリーグ「ピアノ協奏曲」【おすすめ名盤と解説】秋の深まる時に聴く癒しの1曲

秋の深まりと、いずれ冬を迎える時期には、ぜひ聴きたい1曲です。

なぜなら、この「ピアノ協奏曲」を作曲したグリーグは、北欧ノルウェーの作曲家ですし冒頭から「憂いを帯びた旋律が印象的だからです。」


グリーグ: ピアノ協奏曲 イ短調 第2楽章

(youtubeをポチって音楽を聴きながら読んでみてくださいね。”iPhoneの場合は全面表示されてしまったら2本指で内側にむけてピンチインしてください。”) 

グリーグ「ピアノ協奏曲」解説

 グリーグとたいへん仲の良かったチャイコフスキーは「グリーグの音楽は、ノルウェーのあの美しい風景をそのまま反映しているようだ」と言ったというが、そうしたグリーグの音楽のもつノルウェー的情緒がもっともよくあらわれているのが、彼のこのピアノ協奏曲である。
 グリーグは。1867年(24歳)、いとこのソプラノ歌手ニーナ・ハーゲルップと結婚した。ニーナはたいへん魅力的な女性で、シューマンの妻クララのように、終生夫のよき協力者となったのであった。
 この曲は、ふたりの新婚生活のなかから生み出されたもので、青春の夢と希望、新婚の喜びにあふれた、甘く清澄(せいちょう)な旋律がなんともいえない魅力となっている。また、グリーグは”北欧のショパン”と呼ばれていただけに、特に第2楽章などは、ショパンの夜想曲を思わせるかのような美しさにみちている。

出典:志鳥栄八郎 著 「不滅の名曲はこのCDで」p219より引用

グリーグはこの曲を完成させた後、何度も何度も楽譜を書き直したそうです。

そして、グリーグの亡くなる直前まで、楽譜の書き直しが行われたそうです。

現在、演奏されるのはグリーグの再晩年のものだそうです。

つまり、季節で言えば、それこそ「秋」らしくしっかり熟したおいしい音楽に仕上がっていると言えるのではないでしょうかね(笑)

志鳥栄八郎先生が書かれた解説にあるように、「ノルウェー的情緒がもっともよくあらわれているのが、彼のこのピアノ協奏曲である。」と言えそうですね。

また、ノルウェーのおはなしで、しばしば語られる「森の精霊トロル」がいますが、グリーグは生前自分のことを「小さな森のトロル」と称していたそうです。

たしかにグリーグの「ピアノ協奏曲」はじめ、彼の音楽たちは「森の精霊トロルの歌」に聴こえますね。

f:id:happy-alpaca:20191105232110j:plain

グリーグ「ピアノ協奏曲」各楽章を解説

この曲は第1楽章から第3楽章までの3曲で成り立っています。
それでは、各楽章について解説したいと思います。

第1楽章「アレグロ・モルト・モデラート(快速に、しかしほどほどに)」
はじまりは、
あの有名なベートーヴェンの「運命交響曲」のような悲劇を思わせる歌い出しです。

運命交響曲ほどの深刻さはないけれど、少し理性を含んだドラマの展開が聴き取れますね。

第2楽章「アダージョ(ゆっくりと)」
グリーグが自分のことを「森の精霊トロル」と言っていたことの象徴とも言える、調和的で美しい一曲です。(冒頭の動画の曲)

聴こえてくる音楽はまさしくお昼寝する「トロル」の息づかい。

「何に対する恐れも不安もなくただ、ノルウェーの奥深い森の静けさに抱かれて眠るトロルたち」

そんなイメージの1曲ですよね。

第3楽章 「アレグロ・モデラート・モルト・エ・マルカート(快速に、しかしほどほどに、そして、はっきりと)」

舞曲風のテンポの早い「カッコイイ」ピアノ協奏曲ですね。

北欧ノルウェーの、果てしなく続く大空をゆく、オオワシのような勇ましいピアノ協奏曲です。

f:id:happy-alpaca:20191105233451j:plain

グリーグ「ピアノ協奏曲」名盤を紹介

秋深まるときに聴きたい癒やしのピアノ協奏曲2枚を紹介します。

クリスティアン・ツィマーマン(ピアノ)
ヘルベルト・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

スッキリと、シャープにまとめあげられていて、好感が持てますね。

もちろん、情感も深く、細やかな演奏をされているように思いますし、超絶技巧のカラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との息もピッタリで心に食い入って来る感じですね。

アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
アルフレッド・ウォーレンシュタイン指揮 RCAビクター交響楽団

ルービンシュタイン のピアノはグリーグ特有の北欧の透明感のあるおおらかさや、また力強さも天下一品という感じで舌を巻きますよね。

そして、力強さがあるのに、押し付けがましいところがありません。

やはりピアノのルービンシュタインのかぐわしい香りと品のよさがある演奏ということですかね。グリーグ「ピアノ協奏曲」の名盤ですよね。

秋、深まる今日このごろですね。

春から夏にかけて、緑色で目立たなかった「イチョウの木」も日を追うごとに、こがね色に色づいて、その個性を存分に発揮していきますよね。

そして、そのイチョウの葉は、実は空から贈り物でもありますね。
つまりそれは、こがね色した本のしおり…。

アルパカは、それほど大量に本を読むわけではありませんが、ごく限られた好きな本には、空からの贈り物とも言える、いちょうの葉を本にしのばせます。

そして、読書を、より楽しむ工夫ができる季節、それが秋でもあるわけです。

道端に落ちてきたイチョウの葉を拾いながら、耳からは「北欧からの音のたより」

グリーグ「ピアノ協奏曲」の第2楽章が聴こえてきますよ…。

まとめ グリーグ「ピアノ協奏曲」

さて、名盤の紹介と解説はいかがでしたか?

 
 
 
 
↓こんなピアノ曲もいかがですか?