アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方を解説します。

モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」【5枚の名盤の解説】新緑の気持ちいい声に耳をかたむけよう

f:id:happy-alpaca:20200131113302j:plain

光が差し込むバルコニーで、明るく、澄んだ風を感じよう


モーツァルト 弦楽四重奏曲 第17番 ≪狩≫

(youtubeをポチって音楽を聴きながら読んでみてくださいね。”iPhoneの場合は全面表示されてしまったら2本指で内側にむけてピンチインしてください。”)

 

モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」解説

お互いが尊敬し合っていたモーツァルトとハイドンのエピソードを含む、こんな解説があります。 

 (モーツァルトが「弦楽四重奏曲第17番『狩』」を含む6曲の四重奏曲を作曲した直後)、二度にわたってハイドンを自宅に招き、これらの作品をきいてもらったあと、秋にイタリア語による献呈の辞を添えて出版した。ハイドンへの並々ならざる敬意、さらには控え目な自負と作品への愛着を素直に披瀝(ひれき)したその献辞は、(中略)モーツァルトが文字で書きのこした最も美しい言葉のひとつに数えられよう。一方のハイドンもモーツァルト家における試演をきいたあと、作曲者の父に向かって「あなたの御子息は私の知る限り最も偉大な作曲家です」と感嘆した。
 変ロ長調K458は6曲中4番目に書かれたもので、1784年11月9日の日付を持っている。「狩」という俗称はもちろんモーツァルト自身によるものではなく、第1楽章の主題が狩の角笛を思わせるところからつけられた。明快な表現の中にいたるところ天才の輝きが顔を出す傑作で、ことに第1楽章の名旋律と、それのもたらす晴朗無類の気分によってこのグループの中でもおそらく最も人気の高い1曲になっている。

出典:大木正興・大木正純 共著 「室内楽名曲名盤100」p36より引用

 

モーツァルトの作曲した弦楽四重奏曲の第14番から第19番までの6曲をまとめてハイドン・セットと呼びます。

モーツァルトが、とてもリスペクトしていたハイドンに献呈したことで、このように呼ばれるようになったのですね。

この6曲は、どれも素晴らしい曲想と、モーツァルトらしい気品と、可愛らしさに満ちていて、古今東西の弦楽四重奏曲なかでも抜きん出て、素晴らしい6曲に仕上がっていますよね。

このモーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」はモーツァルトが付けた名称ではありませんが、当時、狩りを行う際に使われた角笛の響きに近いことからつけられました。

↓名盤の解説はこちらをクリック↓

モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」の各楽章を解説

それでは、「明るく、澄んだ楽しい楽想」のモーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』の各楽章について解説したいと思います。

この曲は第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。

第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ・アッサイ(快活に非常に速く)」

澄み切った光と空気と、それを包み込む時間が気持ちよく流れていきます。

まさしく純粋で混じり気のない透明感が感じられる楽章ですね。

風に遊ばれる木々の生い茂るテラスで楽しいひとときを満喫している心境に誘ってくれる1曲ですね。

第2楽章「メヌエット・モデラートートリオ(踊るように、ほどよい速さで)」

テラスを出て、少し歩いてみようか。

そこには、やっぱり気持ちいい風とともに草木の若々しい香りとさざめきが感じられます。

第3楽章「アダージョ(ゆるやかに)」

少しさみしく、物悲しい一面のある曲ですが、それがこのモーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』に深みを与えていると思います。

その悲しみも、モーツァルトの音楽の語り口にかかれば、やさいしい光に包まれるから不思議ですね。

第4楽章「アレグロ・アッサイ(非常に速く)」

物悲しさを超えて、再び明るくて、楽しげな展開を聴かせる素晴らしいフィナーレ。

クラシック音楽には、ある程度の「型」がありますが、それを活かして、どこまでも澄み切った音楽を聴かせてくれるモーツァルトは、やっぱり素晴らしいですね♬

f:id:happy-alpaca:20200131113010j:plain

 

モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」5枚の名盤を紹介

冒頭にも書きましたが、アルパカが何かを書きながら、聴く音楽としては、こんな小編成の曲を絞り気味の音にして流すのが好きです。

今も、モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』第3楽章が始まったところですよ〜。

スメタナ四重奏団

水も漏らさぬほどの技巧で、聴かせる一枚ですね。

でも、だからと言って決して冷たい印象は感じさせません。

弦楽器の音のが、重厚でありながら、重苦しい感じはありません。

むしろ透明感すら感じますね。

もう何十年も聴き続けている、アルパカの定番ですね♬

アマデウス四重奏団

長いあいだ、風雪に耐えながらも、生き残り、聴かれ続けてきた名盤です。

モーツァルト演奏に対する揺るぎない自信と、誇りを持って、演奏していますよね。

少し厳格な感じはあります。

でも、堅固な音楽を構築しながら、「モーツァルトを演奏する愉(たの)しみ」に心を喜ばせている様がありありと浮かびます。

おそらく、10年後も20年後も聴かれ続けていることでしょうね。

イタリア弦楽四重奏曲

あくまでも優しく、あくまでも繊細にモーツァルトの音楽に心を寄り添わせ、決して自分たちの主張を出すことを好みません。

しかし、それは没個性を意味するわけではないのです。

モーツァルトの優美さや、それからくる喜びに心が通じることこそが、すなわち喜びであり、個性そのものなのだと言わんばかりの素晴らしく調和に満ちた演奏です。

たくさんの演奏を聴くのなら、そのひとつにはチョイスしたい。

そんな1枚ですね。

アルバン・ベルク四重奏団

超絶アンサンブルで「グッと引き込まれて、しかも聴かせる」演奏を展開します。

一般の評価も高く、購入して後悔はしない1枚といえるのではないでしょうか。

「究極の集中力」と表現してもいいくらいに整っていながら、モーツァルトに本来ある、あたたか味が失われることはないのですね。

エスタルハージ四重奏団

なんとも残響の少ない枯れた味わいの演奏です。

でもこんな演奏が、モーツァルトが活躍した18世紀のころの音なのですね。

豪華な宮廷で演奏される様を思い描きながら、聴くと、現代のクサクサした現実から、心が少し離れてきて、愉(たの)しめる1枚だと思います。

 f:id:happy-alpaca:20200204222235j:plain

f:id:happy-alpaca:20200131113444j:plain

アルパカが「何かを書く」ときに、聴きたい音楽は、小規模な編成の音楽を好みます。

大正や昭和のイメージでは、書く」といえば、様々な本が積み上がり、また、散らかりまくった部屋の中。

ボサボサの髪をかきむしり、タバコをくゆらせながら原稿に言葉をつむいでいく。

そんな姿でした。

現代では、そんな古いイメージからは、かけ離れ、おしゃれなカフェで、ノートパソコンをおもむろに開く。

そして、クールなドヤ顔で、言葉をパソコンに打ち込んでいく姿がよく見られます。

さて、では、アルパカはというと、パソコンを使いこそすれ、おしゃれなカフェとは無縁におウチに引きこもって、カタカタとキーボードを打ち込んでいるのが好きなのですね。

ま、要はひきこもりです。

でも、たまには太陽の光があふれる晴れた日に、カフェのバルコニーなんかで腰掛けて、カタカタと書けたらカッコいいなあと、思わなくは無いのですけれども…。

でも「何かを書く」ときに、聴きたい音楽は、モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』のような小規模な編成の音楽がいいですね。

聴きたい音楽については、部屋で書いていても、カフェで書いていても同じかも…。

そして、聴く際には、スマホにためた名盤をポチって聴けば気分爽快にカタカタと言葉が打ち込めますよ〜。。。

まとめ モーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』」

さて、おすすめ名盤の紹介と解説はいかがでしたか?

とくに「何かを書く」ということをしていなくとも、お茶を飲んだり、食事の支度や掃除や洗濯をする。

そんな瞬間に、こんなモーツァルト「弦楽四重奏曲第17番『狩』を聴きながら、楽器の一音一音に耳を傾けるのもいいものです。

さまざまな作業も、はかどりますよね。

 

 そんなわけで…

 

『一つの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、

クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

www.alpacablog.jp

www.alpacablog.jp