アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

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ショパン:《雨だれ》【解説】と【おすすめ名盤3選】の感想|その想いを雨の音に乗せて…

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たんたん、たんたん…

ただただ時が過ぎる中…

想う気持ちが降りしきる…♫

ショパン:《雨だれ》

【たんたん】とは、

ただただ、時が過ぎゆくさま…

であったり、

あっさりとしていて…

そして、

複雑さを排したシンプルさ…

 

そんな景色を思います…。

 

ショパン《雨だれ》…は、そんな

  • 静かで…
  • 透明な…

時間の中を伝うしずく… 

 

今回は、ショパン:《雨だれ》の解説とおすすめ名盤を紹介です。 

 

【エピソード】ショパン《雨だれ》の解説

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《雨だれ》は、ショパン作曲の《24の前奏曲(プレリュード)作品28の第15番「変ニ長調》のことを言います。

 

その《24の前奏曲(プレリュード)》を作曲時のことです。

「ショパンと女流作家ジョルジュ・サンドとの恋」というスキャンダラスな話題でパリの街は色めき立ちます。 

多くの男たちと浮名を流すサンドを見たショパンは初めのうちこそ、こころよく思ってはいませんでした。 

しかし、サンドの「ショパンの音楽への理解」が2人の距離を縮めたのです。 

繊細なショパンにとって「スキャンダラスな話題で騒然とするパリの街」は、精神的に耐えていける状況ではありません。 

 

そこで2人は、そんなパリの街を離れてマヨルカ島に長期滞在することを決意します。

 

もともとは修道院だったところへ宿泊し、お気に入りだったプレイエルのピアノも遅ればせながら到着し、作曲を再開するショパン。 

 

しかし、しばらくして持病の肺結核をこじらせてしまい、生きるか死ぬかの境をさまよいます。 

 

そんなある日、滞在に必要な日用品などを手に入れるため、サンドは買い出しに出かけますが、その先で強い雨と風に見舞われます。 

川は暴れて洪水となるほどで、足止めをされながら帰りがどんどん遅くなっていくサンド。 

 

修道院で待つショパンは、帰らぬサンドを思い、 

  • 精神的に落ち込み
  • 肺結核からからくる熱によるだるさ

そんな不安定な状態にさいなまれながらも作曲していました。

 

真夜中…サンドは、やっとのことでショパンの待つ修道院へと戻ってきます。

 

その時、ショパンの弾くピアノが、静かに歌っていました。

 

それが、《雨だれ》…。 

 

この夜の彼の作品は、

マヨルカ島のヴァルテモ―ザ修道院の瓦の上で反響する雨のしずくに満ちていたが、

そのしずくは、

彼の想像と音楽のなかでは、

彼の心に天から落ちる涙となっていた 

ージョルジュ・サンド回想録よりー

 

「慕(した)う」という言葉があります。

もともとは女性が男性に対して好意を寄せることを表現した言葉です。

しかし、ショパンとサンドの恋愛の場合においては、どこか

 

  • 慕っているのがショパン
  • 慕われているのが、むしろサンドのような…  

 

そんな感情の交流を思ってしまいますね。

 

過去「男たちと自由に恋愛を謳歌」して、さっぱりとした性格の肉食系なサンドに対して、 

  • 繊細で、
  • 無口で、
  • 神経質な

草食系のショパンでありましたので…。 

【解説】ショパン《24の前奏曲》

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《雨だれ》が収められている、ショパン作曲の《24の前奏曲》は、

「偉大なある曲」にならって作曲されました。

 

それが、バッハ作曲《平均律クラヴィーア曲集》

 

平均律における24の全ての調性が使われた楽曲です。

そして、バッハを尊敬していたショパンは、このバッハ《平均律クラヴィーア曲集》にならい《24の前奏曲》を作曲したのでした。

 

このショパン《24の前奏曲》の詳しい内容については、こちらの記事がオススメです。 

【3枚の名盤の感想と解説】ショパン《雨だれ》

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スタニスラフ・ブーニン:ピアノ 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

たんたん、たんたん…

たんたん、たんたん…

たんたん、たんたん…

 

という、

 

雨…

雨…

雨…

 

が、これほど淡々(たんたん)として、ほどよい速さで、

 

しとしと、

しとしと、

しとしと、

 

と…降ってくる様が心地いい名盤も珍しい…。

 

そして、その伴奏に彩りを添えてくるメロディが、また、

 

そこなかとなく美しい…。

 

晴れた日も…

そして、もちろん雨の日も…

ブーニンの弾く《雨だれ》を聴こう…

 

目を閉じると、そのまぶたの裏には、

たしかにキラキラと光りを集めてはじける、

雨だれのさまが見えてくる…。 

 

辻井伸行:ピアノ  

 

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【名盤の解説】

雨だれの水滴が空から落ちてきた後の…

 

  • 窓ガラスをつたい…
  • 壁を伝い…
  • 柱を伝う…

 

そんな水滴たちの活き活きと光るすがたが美しい名盤…ですね。

 

イーヴォ・ポゴレリチ:ピアノ

 

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ピタリ…。

 

まるでピアノによって「無」を表現したような、限りなくスローモーションな《雨だれ》…。

 

その音すらも「無」…

 

聴こえくる音が、

 

その深い沈黙を

 

その音によりて語りだす…

 

そんな《雨だれ》…ですね…。

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと…

 

ブーニンさんの降らしてくる、美しい《雨だれ》と…

 

辻井さんの降らす、光る《雨だれ》…

 

ポゴレリチさんの音の魔法によって、一幅(いっぷく)の絵にまで昇華された静止した《雨だれ》…

 

う~む、今日は、どれにしようかな…♫ 

 

…迷うなあ…

 

…。

 

【まとめ】ショパン《雨だれ》

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さて、ショパン《雨だれ》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

 

【たんたん】とは、 

  • 淡々と、時が過ぎゆくその中を…  
  • あっさりと 
  • 複雑さを無くした 

 

シンプルな心持ち…

 

さわやかさ…

 

感情…

 

そして、

やさしさを、

 

自分の中に確認する行い…

 

 

その時に、そこはかとなく聴こえ来る音楽こそ… 

 

 

《雨だれ》

 

 

…ですね。

 

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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