アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方を解説します。

シューベルト:楽興の時「第3番」【名盤3枚の解説】【癒やしのピアノ】有名な第3曲でこころ遊ばせよう♫

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「楽興(がっきょう)の時」

その意味は…

「音楽が届けてくれる『幸福のひと時』」


シューベルト: 楽興の時 第3番

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「シューベルト:楽興の時」の原題「Moments Musicaux」(モマン・ミュジコー)の本来の訳は「音楽の時」と訳せます。

でも、これを日本語に訳した人は、あえて「楽興(がっきょう)の時」としたところがいいですね。

「シューベルト:楽興の時」のイメージが湧いてきます。

「音楽に興(きょう)じる」ことの「癒やし」「幸福」のようにアルパカには感じられてきます。

【楽曲を解説】シューベルト:楽興の時「第3番」

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「シューベルト:楽興の時」についてのこんな解説があります。 

原題を「モマン・ミュジコー」(Moments Musicaux)というが、これはフランス語で「音楽的瞬間」といった意味で、泉のようにこんこんと湧き出る音楽的なイメージを小さな曲にまとめたのが、この曲集なのである。

から、演奏をする場合にも、ただ楽譜どおりに忠実にひいただけではおもしろさは半減してしまう。

(中略)持ち味を表出するのは、なかなかたいへんなのである。

出典:志鳥栄八郎 著 「不滅の名曲はこのCDで」p293より引用

 ただただ「音楽のインスピレーションの結晶」であり、「癒やしの泉」とも言えそうです。

聴いていると、1日にたまった疲れがふっと、抜けていく

そんな感覚の「癒やしのひと時」が持てますね

【各曲を解説】シューベルト:楽興の時「第3番」

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この曲は全6曲で成り立っています。

特に有名なのは、「第3番」ですね。

どこか滑稽(こっけい)でさみしげな「第3番」

「アレグロ・モデラート(ほどよく速く)」

「 シューベルト:楽興の時」の中で、もっとも有名な曲ですね。

「ロシア風歌曲」と呼ばれたりしながら、シューベルトの生きた時代から親しまれていたとのこと。

「ブンチャ、ブンチャ♫ブンチャ、ブンチャ♫」というリズムを奏でながら、始まり、どこか影があり、それでいて滑稽な感じのメインのメロディが、現れます。

まるで、おもちゃ箱から飛び出した人形たちが、駆け出すような、軽快な1曲です。

テレビCMや、クラシック音楽の長寿ラジオ番組「音楽の泉」など、多くのテーマ曲に使われて親しまれていますね。

第3曲以外も、メロディが印象的

第1曲「モデラート(中くらいの速さで)」

曲のイメージとしては、「人柄(ひとがら)はいいけど、ちょっと皮肉な言い回し。

でも、それがむしろいい味を出していて、チャーミング」

そんな人の「語り口」を思わせる1曲です。

第2曲「アンダンティーノ(歩く速さよりやや速く))」

小雨が降ります。

そのひと滴(しずく)が、水たまりに落ちて、寸分の乱れもない真円(しんえん)を描き、広がる。

そんな、キレイな水紋(すいもん)を想像します

曲の途中には、一度、激しい感情も姿を見せますが、しばらくして、再び、元の静けさが戻ってきます。

どこか、はかなげで、瞑想的なひとときを与えてくれる癒やしの1曲です。

第4曲「モデラート(中くらいの速さで)」

可愛らしい舞曲といった風情があります。

少しアップテンポの曲で、軽快な雰囲気のダンスの曲調ですね。

第5曲「アレグロ・ヴィヴァーチェ(快活に速く)」

とても情熱的でアップテンポな曲。

何かに、せかされ焦っているのか、胸の鼓動が聴こえてきそうな、「感情の揺れ」を感じます

どこか情緒不安でありながら美しいメロディの1曲です。

第6曲「アレグレット(やや速く)」

ややスローテンポで、うつむき加減な曲調ですね。

静かな湖が凪(な)いでいる様を思わせる、安らぎの曲です。

全体的に影を感じさせるな曲調ですね。

【3枚の名盤を解説】シューベルト:楽興の時「第3番」

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イングリッド・ヘブラー:ピアノ

アルパカおすすめ度★★★★☆

あまり作為を用いずに、「純粋無垢にシューベルトを弾くとこうなる」という見本のような1枚ですね。

シューベルトは、メロディの美しいキラメキが、随所に現れるアーティストです。

しかし、それが、時に、夢遊病者のごとく、メロディに陶酔するがごとく音楽自体がさまようような浮遊感に支配されることがあります。

そんなクセのあるシューベルトの音楽を優しく包み込み、理解し、本来の「浮遊感」を忘れさせてくれる

そんな慈愛に満ちた1枚です。 

アルフレッド・ブレンデル:ピアノ

アルパカおすすめ度★★★★☆

この独特な「音の粒(つぶ)たち」は、なんという魅力的な光を放っていることでしょう。

シューベルトの演奏には定評のあるブレンデル

インスピレーションの降りるままに、自由に作曲されたシューベルトの曲をブレンデルの知性でバランスよくまとめあげた光の名盤ですね。

バランスは良いけど決して、ガチガチの型にハマった演奏かといえば、そんなことはなく、うまいさじ加減で、感性の光が随所に散乱している。

そんな名盤です。

 

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アルフレッド・ブレンデル:ピアノ

ラドゥ・ルプー:ピアノ

アルパカおすすめ度★★★☆☆

一音一音が極めてみずみずしいタッチで、シューベルトの演奏にはピッタリの名盤ですね。

淡々と、また、じっくりと弾いているため、「シューベルト:楽興の時」の細部のニュアンスにまで気が届いていて、新しい発見を与えてくれる名盤です。

音のキラメキはブレンデルに近いですが、ブレンデルよりは理性で抑えながら、「シューベルト:楽興の時」の全体の構成まで、実によく考えながら音楽を構築しているように感じる名盤です。

 

【解説と名盤、まとめ】シューベルト:楽興の時「第3番」

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さて、「シューベルト:楽興の時 第3番」の名盤の紹介と、解説はいかがでしたか?

  • 「音楽に興(きょう)じる」ことの「癒やし」や「幸福」
  • 有名な「第3番」を中心に解説
  • 3枚の名盤も解説してきました。

イヤホンを耳にして、「シューベルト:楽興の時 第3番」を聴き、町を歩く時、思わずスキップしたくなります

でも、いい大人がそんなことをしたら、白い目で見られて、避けられることはわかります。

ちょっとおとなしく装いながら、心、愉(たの)しみましょうかね

ともあれ、音楽に興(きょう)じる「楽興の時」を持つことは、いいものですね。

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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