アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方を解説します。

ドヴォルザーク:交響曲第7番【3枚の名盤の聴きどころ解説】第2楽章の内省的な響きも魅力的

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内省的な気分に浸りたい時に聴きたい。

ちょっぴりセピアな

チェコの民族的な響きも魅力!


ドヴォルザーク:交響曲第7番「第2楽章」

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【楽曲を解説】ドヴォルザーク:交響曲第7番

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「ドヴォルザーク:交響曲第7番」はドヴォルザークが敬愛してやまないブラームスの影響を受けて作曲されたと言われています。

それに関するこんな解説があります。

ロンドン・フィルハーモニー協会名誉会員に選ばれた43歳の巨匠は、協会の委嘱で新作交響曲を書かねばならない破目に立ち至った。(中略)

敬愛する師友ブラームスの第3交響曲が霊感をもたらし、そのおかげで、第七交響曲に着手することができたのである。

曲は3ヶ月間に一気に書き上げられた。

出典:諸井誠 著 「交響曲名曲名盤100」よりp42より引用 

 解説のとおり、ブラームスの第3交響曲が影響したとのことですが、アルパカが、このことを知るまでは、想像も出来ませんでした

それは、おそらく、ドヴォルザーク:交響曲第7番がチェコの民族的な風土を思わせるメロディに満ちているからだと思います。

つまり、ブラームスの曲のイメージとは、「民族的な響き」という意味で、かけ離れていたことが理由だと、思います。

ただ、本当のところは、アルパカの鈍感さが、その原因かもしれませんね(汗)

【各楽章を解説】ドヴォルザーク:交響曲第7番

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それでは、各楽章の解説をしていきましょう。 

この曲は第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。

第1楽章「アレグロ・マエストーソ(堂々と速く)」

非常に重厚であり、厚い雨雲が空を覆うような暗い基調の1曲です。

この暗さと言いますか、影のようなものは、ドヴォルザーク:交響曲第7番の全体を支配しています。

これは、チェコを代表する宗教改革者、ヤン・フスをイメージしているのかもと思ってしまうのはアルパカだけかな?

13世紀、ヤン・フスは、チェコにおける教会勢力の腐敗を主張し、改革に乗り出します。

しかし、その教会の巨大勢力に対して、力及ばず、最後は異端として、火刑に処されてしまいます。

ドヴォルザークは、このフスを題材にした曲、「序曲:フス教徒」という曲も作曲しています。

そして、ドヴォルザーク:交響曲第7番に、この「序曲:フス教徒」のメロディを一部転用しているのです。

そんな背景を知ると、チェコの宗教的英雄、ヤン・フスはこのドヴォルザーク:交響曲第7番に影響している可能性は捨てられませんね。

さらに、このドヴォルザーク:交響曲第7番の曲調の暗さに影響していると思われるのが、ドヴォルザークの実生活の中で、起こった悲劇です。

つまり、長女と次女、そして、長男を相次いで亡くしているのです。

また、同じ時期には、ドヴォルザークの音楽的指導者でもある、スメタナも他界しています。

これは、むしろ、ドヴォルザーク:交響曲第7番の暗い曲調に影響しないほうが、おかしいと言えるかもしれません。

第2楽章「ポコ・アダージョ(やや遅く)」

この「ドヴォルザーク:交響曲第7番」のなかでは、少し「暗い基調」を残しながらも、調和に満ちた心安らぐ1曲に仕上がっていると思います

「ドヴォルザーク:交響曲第7番」の全体が重いために、そのコントラストの強さも手伝って、その耽美(美にひたりふけること)な魅力は筆舌に尽くしがたいものがあります。

とくに、冒頭動画、「3:50」あたりからの安らぎのメロディは、この「ドヴォルザーク:交響曲第7番」のひとつの美の極みと言っていいと思います。

第3楽章「スケルツォ:ヴィヴァーチェ ― ポコ・メノ・モッソ(急速で快活に:快速にー今までより少し遅く)」

チェコの民族舞曲に「フリアント」というものがあります。

基本は3拍子ながら、独特なフレーズの刻み方をするもので、ドヴォルザークが好んでよく使ったリズムです。

とてもノリがよく、メロディとしても、情熱的な要素を持ち、心を上向かせてくれるワクワク感のある1曲です。

第4楽章「フィナーレ:アレグロ(終曲:速く)」

この第4楽章を聴いていて、宗教改革者、フスの悲劇を思ってしまうのは、アルパカだけなのしょうか?

チェコという国を、教会勢力の腐敗から解き放ち、素晴らしい社会にせんと情熱を燃やすフスの勇敢さや、その思いから起こる愛情の深さを感じます

最後は火刑に処されてしまうものの、曲の最後は、明るく開放的な基調に変わり、この重厚で、悲しみを含んでいた曲調が一変します。

これは、フス亡き後の、チェコの明るい未来が、表現されているように思えて深い感動を覚えながら、ドヴォルザーク:交響曲第7番が幕を降ろしていきます。

【アルパカの体験談】ドヴォルザーク:交響曲第7番

初めて「ドヴォルザーク:交響曲第7番」を聴いたのは、ジョージ・セル指揮、クリーヴランド管弦楽団のアルバムでした。

でも、実は、本当に欲しくて買ったのは、このアルバムに併録されていた「ドヴォルザーク:交響曲8」の方でした。

楽天的で、気持ちよく、チェコの民族的メロディもクセになる曲です。

本記事で紹介した「ドヴォルザーク:交響曲第7番」は、はじめは、あまり好きになれませんでした

やっぱり暗い曲は、なかなか受け入れがたいものがありますよね。

その後、年を重ねたり、チェコの偉人のことを知ったりしながら、時間を書かけてジワリジワリと「ドヴォルザーク:交響曲第7番」を好きになっていったのでした。

クラシック音楽って、こんな長い時間を、かけて付き合えて、好きになっていけるからいいのですよね。

【3枚の名盤を解説】ドヴォルザーク:交響曲第7番

ジョージ・セル:指揮 クリーヴランド管弦楽団

アルパカおすすめ度★★★★★

アルパカの思いれタップリの1枚。

全体的にスッキリ目に仕上がっていて、情感に流され過ぎない中道をいったバランスのいい名盤です。

どこまでも澄みきった、第2楽章は、じっくりと目を閉じてジックリ聴きたい名盤。

オススメです

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ジョージ・セル:指揮 クリーヴランド管弦楽団 

ヴァーツラフ・ノイマン:指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

アルパカおすすめ度★★★★☆

 

ドヴォルザークの音楽が身に染みついてるノイマンと、「チェコの音楽は俺たちに任せときゃ間違いないぜ!!」

ってな楽団員たちの、心の叫びが、聞こえる理想形のドヴォルザーク。

これをデフォルトにして、他のドヴォルザークの名盤をたくさん聴きくらべてみませんか。

ピエール・モントゥ:指揮 ロンドン交響楽団

アルパカおすすめ度★★★★☆

人の感性の柔らかい部分をくすぐってくる、耽美な魅力満載の名盤

とくに第2楽章の美しさは筆舌に尽くし難く、「調和の神の導きによる霊感が降りた」としか思えません。

イキなニュアンスと光るセンスがギュギュッと詰まった名盤。

またそれでいて、「慎(つつ)ましやかな中にキラリと放つ音楽の光体験」を、ぜひ、この名盤で!!

 

 

無料体験あり!AmazonミュージックUnlimitedでも聴けます♬ 

【まとめ】ドヴォルザーク:交響曲第7番

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さて、ドヴォルザーク:交響曲第7番の名盤の紹介と、解説はいかがでしたか?

どこかメランコリック(感傷的)で、調和の要素もクセになるドヴォルザーク:交響曲第7番。

また、暗さを含みながらも、どこか宗教的で、安らげるそんなドヴォルザーク:交響曲第7番を聴いて、日ごろの喧騒を忘れたいものですね。

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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