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ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》【解説と名盤2選の感想】

ウクライナ民謡

ドゥムカ

その回想と瞑想♫

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  • 民族的
  • 憂いの旋律
  • 素朴なリズム

 

色々な魅力を持つドヴォルザークらしい名曲室内楽。

今回は、ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》解説とおすすめ名盤を紹介です。

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【解説】ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》

ドヴォルザークはピアノ三重奏曲の分野でもやはりドイツ音楽の強い影響のもとに出発したが、その終着点であるこの曲では、彼は形の上でもまた精神においても、もう国民主義に深く身を沈めている。この曲の最大の特徴も、ウクライナに起こりボヘミアまで伝わってきたスラヴ系の民謡ドゥムカ(ドゥムキーはその複数形)の、その独特の気分が全曲を強く支配しているところにあると言えるだろう。

出典:大木正興・大木正純 共著 「室内楽名曲名盤100」P156より引用

4曲あるドヴォルザークのピアノ三重奏曲の中では最後の曲になります。

 

18世紀のポーランドに起こり東欧や中央アジアに広がった「ドゥムカ」はウクライナにも深く根ざした民謡です。ただ、民族性の濃い舞曲の風情を持ちながらもウクライナ民謡の形式そのものに倣っているわけではありません。

そのためチェコ語での「ドゥムカ」という言葉の持つ、以下の意味を表したのではないかという推測がされています。

  • 思い
  • 考え
  • 瞑想

ドヴォルザークがピアノ三重奏曲《ドゥムキー》を作曲したのは1890年。ニューヨークのナショナル音楽院から院長としての就任以来が届いたころと重なります。

この依頼を受けてドヴォルザークはアメリカに旅立つわけですが、その前に自身を育んだスラヴ文化のことを深く考えたのかもしれません

また、1890年という年はドヴォルザークがロシアの作曲家チャイコフスキーに招かれてモスクワやサンクトペテルブルクへと足を運んでいます。

このときにロシアやウクライナ地方の文化を体験したことが作曲動機になった可能性も考えられます。

曲自体はピアノ三重奏曲によくあるピアノメインの曲というよりはヴァイオリンやチェロにもしっかりと活躍の場の与えられた作りをしています。また、全体の形にとらわれることのない「自由な組曲の集まり」のような体裁で作曲されてもいます。

 

初演はドヴォルザーク自身がピアノを担当し、ヴァイオリンはフェルディナント・ラハナー。チェロはチェロ協奏曲を献呈したことで知られるハヌシュ・ヴィハーンでした。

 

初演:1891年4月21日

ピアノ:ドヴォルザーク自身

ヴァイオリン:フェルディナント・ラハナー

チェロ:ハヌシュ・ヴィハーン

 

【各楽章を解説】ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》

第1楽章 レント・マエストーソ

スラヴの憂愁とはこういったもの。そう、これがドヴォルザーク節。

チャイコフスキーのロマンティックで甘い憂愁とは一味違った「素朴さと温かみのある」スラヴメロディといったところ…。

 

すると突然表れる「青春期を思わせる明るい曲調」。まるで萌える若葉がそのさわやかさを競うよう…。

 

すると再び曲調を変えた悲しきチェロの歌が始まります。この歌を助けるようにピアノが、タン…タン…タン…と響きます。

ヴァイオリンもチェロを助けながらその寂しさを深めていきます。

 

すると今度はヴァイオリンが主体になりながら民族的舞曲の風情を醸しながらテンポも速まり展開します。

 

先ほどチェロが主役で歌われたメロディをピアノが歌います。ここではヴァイオリンが主張する部分も表れてそれぞれの楽器が歌いながらもゆずりあいながら展開します。

 

すると再びテンポの速い民族舞曲が表れて第1楽章を終えていきます。

 

第2楽章 ポコ・アダージョ

ドヴォルザークの持つ優しさと民族性がたっぷり楽しめる緩徐楽章です。まるでボヘミアの柔らかい風が吹いているような楽章です。

 

第3楽章 アンダンテ

少し憂いを帯びたチェロのメロディをピアノとヴァイオリンが助けながら時にはヴァイオリンも歌いピアノも歌います。

 

第4楽章 アンダンテ・モデラート

ここでも感傷的なメロディがチェロメインで歌われて始まります。途中テンポが速まったりしながら表情を変化させていきます。

 

第5楽章 アレグロ

舞曲風のリズムを取りながらも明るい基調をとりつつ、どことなく憂いも帯びながら進んでいく彩り豊かな楽章です。

 

第6楽章 レント・マエストーソ

冒頭は悲しげですがスラヴの民族的な雰囲気が濃厚に表れながらテンポが上がります。途中、テンポは緩みチェロはたおやかに歌いピアノは助けますが少しずつピアノが主導権を持ちながらヴァイオリンも歌い出します。

最後はピアノ、ヴァイオリン、チェロが対等にスラヴの歌を歌い感傷的に幕を閉じていきます

 

【名盤2選の感想と解説】ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》

 

スーク・トリオ

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

ヴァイオリンのヨセフ・スークとピアニストパネンカ、チェロのヨセフ・フッフロで結成したスーク・トリオの昔からの名盤です。民族的な歌心と耽美な魅力があります。

憂いを秘めた表現も胸に迫って来るものがあり、聴き飽きることがありません。

民族的響きを美しいピアノとヴァイオリン、チェロで表現した一度は聴いておきたいピアノ三重奏曲《ドゥムキー》の名盤です。

 

ボザール・トリオ

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

スーク・トリオと比べると硬質な感じがありますが、このクールな雰囲気もいいものです。民族的な憂愁を表現しすぎて甘すぎる演奏になってしまうことはありませんので聴きやすいかもしれません。

若々しくフレッシュなイメージですので現代的とも言えそうです。

ほどよい民族性と技巧の精緻さがバランスよく楽しめる名盤でもあります。

 

【まとめ】ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》

さて、ドヴォルザーク:ピアノ三重奏曲《ドゥムキー》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

 

  • 民族的
  • 憂いの旋律
  • 素朴なリズム

 

色々な魅力を持つドヴォルザークらしい名曲室内楽です。

 

交響曲や管弦楽の名曲が多いドヴォルザークですが、室内楽のなかにも宝箱のような珠玉の名曲もあるものですね。

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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