アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方を解説します。

モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲「第2楽章の清らかさも心、たのしい」【名盤も解説】

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透明で心地いい

楚々(そそ)とした響き

第2楽章も心地いい天使のうた


モーツァルト: フルートとハープのための協奏曲:第2楽章

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恋する青年「フルート」と、少女「ハープ」の「淡(あわ)い思いと愉しさ」が、キュッと詰まった宝石箱。

そんな、キラキラした鮮やかさと、静けさが寄りそう名曲ですね。

【楽曲を解説】モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

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こんな解説があります。

主旋律はおもにフルートが吹き、ハープがそれを彩る。
(中略)第一楽章のフルートとハープの織りなす華やかさもみごとだし、

第二楽章も「典雅」という言葉をそのまま音楽であらわしたかのような楽章である。

第三楽章は、一転してリズミカルで華麗なロンド楽章となっている。
(中略)典雅で生き生きとした表情をもっている。
(中略)ド・ギーヌ公の娘の結婚式の時に、父と娘が仲良く演奏するために作曲された。

出典:志鳥栄八郎 著 「不滅の名曲はこのCDで」p186より引用

この解説、言い得(え)て妙(みょう)ですね。

「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」は、モーツァルトが22歳の時に作曲されています。

作曲を依頼したのは、ド・ギーヌ公爵でした。

この頃、モーツァルトは、フランスで、自分の芸術を理解してくれる貴族を探し求めていました。

しかし、この時代のフランスの貴族は、どこも経済的に苦しく、音楽にお金をかける余裕のあるところは、少なかったそうです。

そんな中、ド・ギーヌ公爵は特別でした。

父娘(おやこ)ともに音楽を愛していたからです。

父のド・ギーヌ公爵はフルートを演奏し、娘はハープを弾くことができました。

そして、ド・ギーヌ公爵は、娘の結婚式で、「娘と仲良く演奏するため」に、モーツァルトに作曲を依頼したのでした。

気を良くしたモーツァルトは、ド・ギーヌ公爵の娘に、作曲も教えるようになります。

ただ、これについてはド・ギーヌ公爵は快(こころよ)く思ってはいなかったようです。

要は、ド・ギーヌ公爵は「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」を作曲さえしてくれれば、それで良かったということかもしれません。

モーツァルトが、ド・ギーヌ公爵の娘に、

「気を利かせて、先回りし、作曲を教えることまで、してしまった」ということなのでしょう。

【第2楽章をメインに各楽章を解説】モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

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さまざまなエピソードが、ありながら、曲自体は優雅で、素晴らしい1曲です。

実際に、ド・ギーヌ公爵の娘の結婚式で、演奏されたかどうかは、記録が残っていません。

でも、もし、演奏されていたとしたら、結婚式の素晴らしい演出になったことは、ありありと想像できます

だって、こんなにも、明るくて、ワクワクする1曲なのですから…。

では、さっそく、第2楽章から聴いていきましょう。

【第2楽章の体験の記憶】

アルパカが子供の頃、ボロくなって、「汚れたTシャツ」と「半ズボン姿」で、モンシロチョウやアゲハチョウを追っていました。

虫取り網と緑色のプラスチック製の虫かごを肩にかけて、駆け回っていた記憶があります。

そして、なぜかその頃を思い出すと、「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」の第2楽章が心の奥から奏でられてきます。

「無心」で「無垢」

それが共通点かもしれません。

この「体験の記憶」と、「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」第2楽章の持つ「無心」と「無垢」の感覚がシンクロするのでしょう。

そういう意味でアルパカにとって、この「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」は心の音楽なのですね。

【第2楽章の解説】「アンダンティーノ(歩く速さよりやや速く)」

まずは、弦がメロディを奏でたあと、フルートが歌い出しますが、それに寄り添うようにハープが、メロディに彩りを加えていきますね。

そんな2人(フルートとハープ)に、さらに鮮やかにキラめかせるために、弦楽器をはじめとした楽器たちが守(も)り立てます。

歌う2人、そしてその2人の背景には、木々や花ばな。

その周りには蝶が舞い、そして、風が、優しく肌をなでるように通り過ぎていきます。

つねにゆったりと、優雅な時を楽しむような素晴らしく調和された1曲ですね。

 

「モーツァルトを描いた映画、『アマデウス』。」

その「アマデウス」の中で、モーツァルトの妻が、「フルートとハープのための協奏曲」の楽譜を、宮廷楽長のサリエリに、見せに来るシーンがありました。

そのシーンで流れていたのが、この「フルートとハープのための協奏曲」第2楽章でした。

つまり、楽譜を読むサリエリの頭の中で、流れる「フルートとハープのための協奏曲」の第2楽章のイメージわけです。

その際、サリエリは「フルートとハープのための協奏曲」第2楽章のあまりの優美さに、魂を奪われて放心状態になります。

そのために、持っている楽譜を、「バサ、バサ、バサーッ!」と、床に落としてしまうシーンは有名ですね

 なんだか、サリエリのそんな状況が、「すごく理解できる!」と感じたのはアルパカだけではないと思います。

第1楽章「アレグロ(速く)」

さて、「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲」の第1楽章と第3楽章も素晴らしいのは、言うまでもありませんね。

第1楽章は、「とても澄んで、上品な明るさ」に満ちた1曲ですね。

フルートとハープが歌い出すところは、まったく同時に、同じメロディを奏でます。

そして、その後は、2人(フルートとハープ)は明るく、楽しい会話を続けながら、音楽は展開していきます。

まるで、「萌え(もえ)出づる春の若葉のさわやかさ」を思わせる気持ちのいい1曲でもありますね。

第3楽章「ロンド:アレグロ(速く)」

第3楽章は第1楽章の「とても澄んで、上品な明るさ」に「軽快さ」が加わります。

まるで、恋人同士のフルートとハープが、手を取り合って踊っているような楽しさです。

フルートとハープを支えるバックの楽器たちも軽快に楽しみます。

音楽はさまざまな展開を聴かせながら、最高に盛り上がって終わっていきますね♫

【3枚の名盤を解説】モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

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それでは、名盤を解説していきましょう。

ジャン=ピエール・ランパル:フルート
リリー・ラスキーヌ:ハープ
ジャン=フランソワ・パイヤール:指揮
パイヤール室内管弦楽団

アルパカおすすめ度★★★★★

青年ランパル(フルート)の明るい性格と、少女ラスキーヌ(ハープ)のハツラツとして澄んだ響きが魅力ですね。

長い間、「名盤」との評価が高い1枚です。

リーザ・ベズノシウク:フルート
フランシス・ケリー:ハープ
クリストファー・ホグウッド:指揮
エンシェント室内管弦楽団

アルパカおすすめ度★★★☆☆

枯れた中にも、楚々とした清冽さが魅力の1枚。

モーツァルトの活躍した当時の典雅で華やかな時代のサロンがイメージできる名盤ですね。

ウォルフガング・シュルツ:フルート
ニカノール・サバレタ:ハープ
カール・ベーム:指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 

アルパカおすすめ度★★★★☆

フルートとハープ、そして、バックを飾る管弦楽が、指揮者カール・ベームのもと、活き活きと、その個性の発揮を楽しみ、また大調和がなされた心地いい名盤です。

ひとつのお手本とも言える名盤ですね。

【解説と名盤、まとめ】モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

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さて、「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲(第2楽章)」の名盤の紹介と、解説はいかがでしたか?

なんだか、意味もわからずにクサクサする毎日

「モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲(第2楽章)」を聴くことで、葛藤(かっとう)の「か」の字すら感じなかった子供の頃に帰りたい。

そんな叶わぬ思いを持つならば、せめて心のうちだけでも、子供の頃の「無心」と「無垢」に帰ってみてはいかがでしょうか?

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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