アルパカと聴く幸福なクラシック

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シューベルト:アヴェ・マリア【解説と3枚の名盤|感想】歌詞の意味も解説!

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歌曲の王シューベルトの名曲

「ピアノも歌う…」それが特徴

とても有名で美しいアヴェ・マリア!

 

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シューベルト:アヴェ・マリアの

  • 特徴は?
  • 秘密は?
  • その本質は?

今回は、そんなことに迫りつつ、シューベルト:アヴェ・マリア、解説とおすすめ名盤を紹介です。 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

【解説】シューベルト:アヴェ・マリア

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本来、《アヴェ・マリア》の意味としては、

  • めでたしマリア
  • おめでとうマリア
  • こんにちはマリア

などの意味です。

 

信仰深く、敬虔(けいけん)な聖母マリアに対して敬意を表す内容となっていますね。

そして、この《アヴェ・マリア》のモチーフで、たくさんの作曲家が《アヴェ・マリア》を作曲しています。

ただ、シューベルト:アヴェ・マリアに関しては、そのような宗教的な意味ではなく、ある物語の一場面で歌われる、いわばイメージソングのような形で作曲されました。

その物語は、イギリスの作家ウォルター・スコットの《湖上の美人》と言います。

さらに、シューベルト:アヴェ・マリアの正式名称も実は、《エレンの歌 第3番》と呼ぶのです。

シューベルトの作曲したアヴェ・マリアは、そのイギリスの作家の原作を、ドイツ語に訳したアダム・シュトルクのものに曲付けをしています。

この物語については後述します。 

 

さて、シューベルトの歌曲の本質をズバリとついた、こんな解説があります。 

 

シューベルトの歌曲は、その旋律の美しさが大きな魅力となっているが、忘れてはならないのは、ピアノによって歌では表現しきれない詩の内容をおぎなおうとしたことである。(中略)

このように、それまで単なる伴奏にしかすぎなかったピアノを巧みに使って、歌にいっそうの深みを与え、詩のもっている気分を最大限に引き出そうとしたところに、シューベルトの功績がある。

出典:志鳥栄八郎 著 「不滅の名曲はこのCDで」P351より引用

 

まさしくシューベルトの歌曲のかくし味がコレ!! 

なのです。

つまり、「ピアノによって歌では表現しきれない詩の内容をおぎなおうとしたこと」。

これがシューベルトの持つ素晴らしい特徴なのだと思います。

 

その例として、

  • 《菩提樹》という歌曲では、歌のはじめと最後の部分で、菩提樹の枯れ葉がゆらめき、そしてざわめくさまを…
  • 《糸を紡ぐグレートヒェン》という歌曲では、糸車がクルクルと回転するさまを…
  • そして、《アヴェ・マリア》では、心のうちの不安と、揺れる思い…そしてだからこそ、聖母マリアに願いをたくし、慕(した)う心のさまを…

以上のような状態を、シューベルトの絶妙で色彩豊かな感性によって表現されていると言っていいのではないでしょうか。

 

【歌詞を解説】シューベルト:アヴェ・マリア

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では、物語、《湖上の美人》の中で歌われる、シューベルト:アヴェ・マリア、の歌詞を書きとめておきます。

一般的には、《アヴェ・マリア》と呼ばれますが、本来の正式名称は《エレンの歌 第3番》と言います。

《エレンの歌》は全3曲ありますが、一般的にシューベルトの《アヴェ・マリア》と呼ばれる歌は《エレンの歌》の3番目ということになるわけです。

冒頭の歌い出しが「アヴェ・マリア!」という言葉から始まっているために宗教的な歌と誤解されことが多いわけです。

 

そして、物語の中での、主人公であるエレンの父が処刑されるかもしれない場面で、聖母マリアに助けてもらうよう願いをかける場面で歌われます。

 

シューベルトのアヴェ・マリア:歌詞

 

アヴェマリア!

心、優しきマリアよ

ひとり、エレンの願いをお聞き届け下さい、

この荒々しく、かたくなな巌(いわお)のうちから

私の祈りがあなたのもとへと届きますように

あなたの慈しみのもと、朝まで安らかに眠ります

たとえ人々が、どんなに酷(むご)くあろうとも…

ああマリアよ

このエレンの憂(うれ)いを見てください

ああマリアよ

ひとりにてある子、エレンの願いを聞いて下さい。

アヴェマリア!

 

アヴェマリア!

汚れなき乙女よ!

私たちがこの巌(いわお)の上に倒れ眠る時

あなたにつつまれている時は

私たちにとっての固い巌(いわお)もやわらかく思えます

あなたがほほえむと、バラのかおりが満ちてきます

この巌(いわお)の中に…

ああマリアよ

子、エレンの願いをお聞き届けください

ああマリアよ、

ひとり、エレンは呼んでいます!

アヴェマリア!

 

アヴェマリア!

汚れなきマリアよ

大地や空の悪魔らは、

あなたのひとみの慈(いつく)しみの光によって追い払われ

悪魔らは、今や私たちの近くにあることができないのです

私たちは平和な運命に従いましょう

私たちにあなたの神聖ななぐさめを与えられる時

このエレンにひざまずかせて下さい、

父の無事を願う、子、エレンに

アヴェマリア!



【《湖上の美人》物語を解説】シューベルト:アヴェ・マリア

 ここでは、シューベルト:アヴェ・マリアのもととなった物語、《湖上の美人》を簡単にあらすじを記しておきます。

 

《湖上の美人》 あらすじ

舞台は16世紀半ばのスコットランド。

国王ジャコモ5世は、その身分を隠し、ウベルトと名乗って狩りを行います。

そこで出会ったのが美しき娘エレナでした。

実はエレナは反乱軍ダグラスの娘でした。

しかし、ウベルトはそんなエレナにひとめぼれをしてしまいます。

そして、エレナには恋人であるマルコムがいることがわかり、ウベルトはエレナをあきらめます。

本来、王である身分は隠しつつ、エレナに自分の指輪を渡します。

そして「何かのおりにはこれを王に見せながら願いを伝えてみなさい」と語り、去っていきます。

その後、反乱軍はウベルト(国王ジャコモ5世)率いる正規軍に鎮圧されエレナの父親をはじめ主要メンバーは囚われの身となります。

そこでエレナは以前、ウベルトに渡された指輪を持ち、宮殿へと向かいます。

そこでエレナはウベルトに遭遇するわけですが、ウベルトは自分の身分を明かし、父親は助けるがその他の者は処刑すると語ります。

それを聞いて深く悲しむエレナを見てウベルトは自分の最後の望みをあきらめて、捕虜を開放します。

そして、エレナとマルコムの結婚を受け入れたのでした。

 

あらすじとしては以上になります。

そして、前述しましたが、シューベルト:アヴェ・マリアが歌われるのは、父親が正規軍に囚われた際に、エレンが、父親の無事を、聖母マリアに祈る内容となっているわけですね。

 

【3枚の名盤の感想と解説】シューベルト:アヴェ・マリア

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ゾルターン・パド:指揮 ハンガリー合唱団

 

アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

「アヴェ・マリアの集大成」とも言える、アヴェ・マリアの決定版です。

こんなにもたくさんの作曲家がこんなにもバラエティに富んだアヴェ・マリアを作曲しているのだなあと思い、驚かされる名盤です。

非常におっとりとした優しい合唱も魅力!

「聖なる夜」でなくても、静かに物思いにひたりたい時に聴きたい名盤ですね。

さあ、「アヴェ・マリアの歌の降り積もる光景を、耳を通して楽しみましょう! 」

 

エリー・アメリンク:歌 ダルトン・ボールドウィン:ピアノ

 

 

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

可愛らしさと、りんとした清潔感がうれしい名盤です。

およそシューベルト:アヴェ・マリアには似つかわしい名盤でもありますね。

歌い方に飾り気がないのに、キラリと光る明るく美しい声です。

1996年に引退されていますが、透明で、やすらぎを与えてくれるその歌声は多くの音楽ファンに愛されました。

一聴の価値ある名盤です。

 

バーバラ・ヘンドリックス:歌

 

アルパカのおすすめ度★★★☆☆

【名盤の解説】

おごそかであり、華やかなアヴェ・マリアの名盤です。 

堂々とした中に、どこか儚(はかな)さをも秘めた色々な魅力のそなわった声で、その感情のブレンドが、とてもかぐわしいですね。

可憐な花がアメリンクなら、色鮮やかな大輪の花がヘンドリックスと言ったところでしょうか

さあ、あなたの部屋はどちらの花がお似合いですか?

ピッタリの名盤の花を咲かせましょ…。。。

 

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【解説と名盤、まとめ】シューベルト:アヴェ・マリア

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さて、シューベルト:アヴェ・マリアの解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

本来、《湖上の美人》という物語から抜粋された曲とは言え、本来の宗教的なアヴェ・マリアにも通じる美しさと聴きやすメロディの有名曲ですね。

他の作曲家の有名なアヴェ・マリアと聴き比べるのも、なかなか面白いものですよ。

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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