アルパカと聴く幸福なクラシック

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R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」【名盤2選の解説と冒険物語|感想】

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品のないイタズラもたまにはいいよ。
子どもに帰って、愉快に人を驚かそう!
 


交響詩「ティル・オレインシュピーゲルの愉快ないたずら」

【解説】R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

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いたずら大好き、ティル・オイレンシュピーゲルの愉快なエピソードを含む、こんな解説があります。

 ティル・オイレンシュピーゲルは、14世紀にいたといわれるドイツの大へんないたずら者で、ブラウンシュヴァイク地方のクナイトリンゲンというところに生まれ、フランドルからドイツ北西部にかけて放浪生活をし、1350年にホルシュタインのメルツで死去したということになっている。ただし、これにはいくつもの異説があるし、伝説的で架空の人物だという説もある。とにかく、ドイツの人たちには広く親しまれている物語の中心人物である。そのためにシュトラウスは、この曲にとくに説明的な標題らしいものを与えようとしなかった。シュトラウスはこの曲をきく人自身にティルが与える謎をといてもらうことにしたとのべている。作曲したのは1894年から翌年にかけてのことである 。

出典:門馬直美 著 「管弦楽・協奏曲名曲名盤100」p134より引用

原作である「ティル・オイレンシュピーゲル」は15世紀の初めに出版されました。

内容は、主人公の「ティル・オイレンシュピーゲル」が様々な場面に登場して、とんちを効かせて、人びとをもてあそぶというものです。

日本で言えば、「一休さん」や「きっちょむさん」のような立ち位置に近いですかね。

そして、その物語りを音楽で表現したのがR.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」なのですね。

 

【楽曲を解説】R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

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では、R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」を音楽に沿ってあらすじを紹介していきましょう。 

「昔むかし、あるところに、ティル・オイレンシュピーゲルという男がおりました。
とてもいたずら好きで…」と始まる部分は、弦楽器の織りなすハーモニーで語り出されます。

続いて、ホルンとクラリネットが重なりながら、ティル・オイレンシュピーゲルという男についてのことが語られていきます。

次に、市場の中を馬にまたがり、駆け抜け、混乱させていく様が、急激に早まる音楽によって表現されます。

また、ある時には、徳のある僧侶に変装して、神の道を説き始めます。
しかし、元来、いたずら好きで人をだますのが大好きなティル・オイレンシュピーゲル。

立派な僧侶に扮するのに耐えきれなくなって、やめてしまいます。

さらに、ある時にはティル・オイレンシュピーゲルは、騎士に姿を変えます。

女性をからかってやろうと、近づき、語りだすティル・オイレンシュピーゲル。

ところがその女性に恋心を感じてしまい、そく求婚しますが、ひじてつを喰らいながら、そくフラれてガックリ…。

しかし、コロッと開き直り、この女性に乱暴を働くしまつ。

また、この失敗を機に人類に復讐(ふくしゅう)を誓います。

さか恨みする勘違い野郎のティル・オイレンシュピーゲル。

意を決して、町の学者たちをつかまえて論戦をしかけますが、逆にねじ伏せられてほうほうの体(てい)で逃げ出します。

その際、こんなことはすぐに忘れてしまえと言わんばかりに、流行歌を歌いまくって憂さ晴らし。

どうしようもないティル・オイレンシュピーゲル。

その後も、さまざまないたずらと悪事を繰り返し、とうとう捉えられ、裁判にかけられてしまいます。

「判決は死刑!!」

必死に弁解をしますが、それもむなしく絞首刑を宣告されます。

ティル・オイレンシュピーゲルの悲痛の叫びが響く中、刑は執行され、この世とおさらばしてしまうティル・オイレンシュピーゲル。

そして、再び、「昔むかし、あるところに、ティル・オイレンシュピーゲルという男がおりました。とてもいたずら好きで…」と音楽で、くりかえされます。

さらに、「いたずら者の一生は幕を閉じたが、いつまでも、人びとの記憶から消えることはないでしょう。」と、音楽は表現し、幕は閉じていきます。

 

【名盤2選の紹介】R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

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ルドルフ・ケンペ:指揮 ドレスデン国立管弦楽団

ティル・オイレンシュピーゲルのいたずら冒険譚(ぼうけんたん)にはぴったりの堂々とした雰囲気を楽しみたいならコレ。

勇壮な爆発を感じるドレスデン国立管弦楽団の楽しいアンサンブルにも注目♬

「あれ?ティル・オイレンシュピーゲルってこんな英雄だったっけ?」

というくらい、「いたずらの積極的な肯定」または、「イタズラ英雄物語り」に聴こえて来て手に汗握る1枚です。

ぜひ、一聴を!

 

ジョージ・セル:指揮 クリーヴランド管弦楽団

ジョージ・セルが指揮すると「いたずら」の中に、ちょっと知的な面をのぞかせるティル・オイレンシュピーゲルの小賢しさがのぞけて面白いんですよね。

そう、徳高きジョージ・セル隊長と忠実な隊員たちクリーヴランド管弦楽団。

このコンビが演奏すると、音楽の荒々しさがその「知性を含んだアンサンブル」で中和されて、なんとも品のある音楽に仕上がっちゃうから、「あら不思議」…なんですね♬

本来ティル・オイレンシュピーゲルは「品のないヤツ」のはずなのですが…。

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【解説と名盤、まとめ】R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

さて、R.シュトラウス:「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、名盤の紹介と解説はいかがでしたか?

いたずらごころ満載。R.シュトラウス「『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』」は、日ごろのイヤ〜な、「やってらんねえ!」気分の中。

まさか本当にいたずらをするわけにはいかないので、せめて音楽の中で、いたずらを楽しんじゃうにはいいかも…。

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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↓いたずらが飽きたらウソをついて楽しもう!!もちろん音楽の中で…。

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