アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

ドヴォルザーク:管楽セレナード【解説と名盤3枚】ほんのちょっぴりの哀愁とただようほっこり感

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優しいほっこり感

あたたかい肌ざわり

ひろがる田園風景がうれしい♫


第1楽章  Moderato, quasi marcia

(youtubeをポチって音楽を聴きながら読んでみてくださいね。”iPhoneの場合は全面表示されてしまったら2本指で内側にむけてピンチインしてください。”) 

 

ドヴォルザークのセレナードと言えば『弦楽』セレナードのほうが有名ではあります。

でも『管楽』セレナードも管楽器のほっこりしたあたたかさに魅力が感じられる名曲です♫

 

作曲当時、失意の底にあったドヴォルザークです。

少し憂いを秘めながらもドヴォルザーク特有の優しさもうかがえる1曲。

さて今回は、そんなドヴォルザーク:管楽セレナードの解説とおすすめ名盤を紹介です。

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

 

 

【解説】ドヴォルザーク:管楽セレナード

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ドヴォルザーク:管楽セレナードの特徴を解説した、こんな名文があります。  

フルートやトランペットを含まない編成はいささか挽歌(死を悲しむ歌)に似た響きを醸(かも)し出しているし、明朗な響きのちょっとした隙間にドヴォルザークの寂しいため息を聴く、そんな印象も与えられる作品となっている。

チョン・ミョンフン:指揮の名盤「ライナーノート」より:諸石幸生

 

まさしく挽歌風の曲のなかに、ドヴォルザーク特有の

  • 寂しいため息
  • 明朗な響き
  • そしてキラリと光る優しさ

が感じられます。

 

1878年に作曲された管楽セレナードですが、この頃ドヴォルザークは2つの不幸に見舞われました。

 

それは管楽セレナード作曲の前年1877年に

  • 生後11ヶ月の長女ルゼーナの死
  • 3歳の長男オタカルの死

です。

 

ルゼーナはマッチの原料であるリンをあやまって飲んでしまったため、オタカルは天然痘のための死でした。

 

父親となった喜びを噛みしめていたドヴォルザークでしたが、再び夫婦ふたりの生活となってしまったのでした。

 

しかし、その不幸の深まりとは逆に、ドヴォルザークの作品自体が国内はもちろん、国外からも評価されはじめたのもこの頃でした。

 

管楽セレナードは「子供を失った悲しみ」とドヴォルザーク本来の「ほっこりした暖かさ」とが、ところどころに聴ける、実は名曲なのですね。 

 

【各楽章を解説】ドヴォルザーク:管楽セレナード

 

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それでは、各楽章について解説したいと思います。

ドヴォルザーク:管楽セレナードは第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。

 

第1楽章 モデラート・クワジ・マルチャ(ほどほどの速さ、行進曲風に)

マーチ(行進曲) のテンポで進む1曲ですがどこか憂(うれ)いを秘めています。

葬送行進曲にも聴こえるところもあります。

しかし決して暗すぎるイメージを感じないのはドヴォルザークの持つ「包み込むような暖かい旋律」が曲の根っこの部分にあるからでしょうか。

いろんなテイストや色彩を持つ第1楽章ですが、その奥深さがドヴォルザークの管楽セレナードを象徴しているようで興味がつきません。

 

第2楽章 メヌエット:テンポ・ディ・メヌエット(舞踊曲の速さで)

管楽器たちの語り合いがゆっくり愉しめる楽章です。

太陽の光が降りそそぐ中、まるで豊作を喜ぶ農民たちが、自然への感謝とともに語らい笑う情景が見えてくるようです。

ドヴォルザークの特徴である「牧歌的な響き」が満載でドヴォルザークファンならずともワクワクしながら楽しめる1曲になっています。 

 

第3楽章 アンダンテ・コン・モート(ゆったりと動きをもって)

真っ赤な夕日が落ちていく中、一日の農作業を終えた農民たちが、のんびり、てくてくと家路に向かうさまが想像できます。

日に焼けた肌と口元にこぼれる笑いとが「一日をしっかり働いた喜び」を物語っています。

さあ帰ろ…。

帰って家族とゆうげを愉しもう!

 

第4楽章 フィナーレ:アレグロ・モルト(終曲、活き活きと)

非常にテンポが速く、またノリのよいフィナーレです。

 そんな勢いのいい曲であるにもかかわらずどこか優雅な味わいがあるのは、柔らかい特徴のある管楽器がメインの曲であることが影響しているためと思います。

そして最後は再び第1楽章のメインテーマに戻りつつ終わっていくという全体的に非常にバランスのとれた曲が管楽セレナードなのですね。 

 

【3枚の名盤の感想と解説】ドヴォルザーク:管楽セレナード

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

耳がぜいたく出来る、優雅で芳醇な名盤です。

自己主張の少ない表現の中からマリナー本来の個性ともいえる

音楽することに対する

  • 謙虚さ
  • リスペクト
  • 喜び

が伝わってきて心地いい。

そんな名盤です。

有名なドヴォルザーク《弦楽セレナード》も聴けるうれしい名盤でもあります。

 

チョン・ミョンフン:指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 

 

 

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(表記が間違えて「管楽」ではなく「弦楽」になってるかも…。)

 

アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

非常にととのった演奏で聴きやすく、またやわらかい。

「ドヴォルザークの管楽セレナードってそんなにいいものなの?」

そんな疑問や興味があるなら初めに聴きたい名盤です。

スッキリとまとまった演奏でもありますので長く聴き続けられる名盤でもありますね。

 

イシュトヴァン・ケルテス:指揮 ロンドン交響楽団 

 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

ほんの少しの野生が感じられる名盤です。

「牧歌的な感じ」や「ほっこり感」はミョンフン版より色濃いように思います。

ミョンフン版が「心の風景」ならケルテス版は「目に見える自然の風景」というところ。

  • 太陽の光
  • 土の匂い
  • 気持ちのいい風

そんな肌感覚のある名盤です。  

 

【まとめ】ドヴォルザーク:管楽セレナード

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さて、ドヴォルザーク:管楽セレナードの解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

悲しみの思いを背景に作曲された曲であるにもかかわらず、

  • 明朗な響き
  • そしてキラリと光る優しさ

そんな気持ちよさも与えてくれる名曲です。

 

「どうも気分が落ち込むなあ…仕事するのもイマイチ乗り気じゃない…。」

 

そんなときはゆっくりとした時間をとってドヴォルザーク:管楽セレナードを聴き込むと、ふと心が軽くなりますよ♫

 

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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