北欧の透明感!
やまとの国(日本)のたおやかさ
なぜか共通する、その歌ごころ
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静けさと透明感…。
それは北欧のイメージ。
でも、なせか、古式ゆかしいやまとのころの日本の精神にも通じる。
そんな不思議な魅力のある、パルムグレンのピアノ曲《粉雪》の解説とおすすめ名盤を紹介です。
【解説】パルムグレン:粉雪
短い曲の中に「不思議な魅力が満載!」のパルムグレン:粉雪の、こんな素晴らしい解説があります。
降る粉雪のようにつつましく飾り気なく、
ふと日本の歌かしらと錯覚するような単純な旋律に、
悲しみと明るさの不思議にないまざり、
その背後に何かしら高貴な天地の静寂といったような深さの感じられる不思議な曲。
淡々としたこの曲を弾いていると胸が痛くて、
私は時々とてもつらくなる。
他の西欧のピアノ曲に、このような世界があっただろうか。
舘野泉(ピアノ):《フィンランドピアノ名曲コレクション》ライナーノートより
解説にありますように、パルムグレン:粉雪が、本当に「日本の歌」のように聴こえてきます。
やまとの国と呼ばれたころの古式ゆかしい「日本」を思わせる雰囲気があるところが、なんとも不思議…。
- 優しさ
- 静けさ
- たおやかさ
そんな「古来から伝わる日本的な女性性」とでも言うのでしょうか?
このような響きを感じるのは、ピアニストの舘野泉さんや、アルパカだけではないと思います。
解説にありました、
- 悲しみと明るさ
- 高貴な天地の静寂
この2つの要素は、日本の長く、そして、奥深い歴史の中には存在しているものです。
そして、パルムグレンの活躍したフィンランドをはじめ、北欧の文化の中にも存在する「民族的な傾向」なのかもしれませんね。
【楽曲を解説】パルムグレン:粉雪
冬の「白い太陽」の優しい光を集めた粉雪たちが、
その透明な光りの粒をキラキラ放つ
嬉しくて、
楽しくて、
喜びいっぱいで…。
それなのに、冬の孤独な透明感…
少しの寂しさ、いっぱいで、
そして、いっぱい、いっぱい降り積もる…。
地べたに落ちた粉雪たちは、
寂しく孤独な銀世界、
はかなくも…きれいに照らすよ、いつまでも…。
曲としては、鍵盤を叩く右手が、粉雪のひらりひらりと舞い降りるさまを歌います。
そして、それが曲を通して響きながら、左手が、そこはかとなく(心なしか)さみしい彩(いろどり)を重ねて行くというカタチをとっています。
なんともシンプルですが、心のやわらかいところにまで触ってくる音楽でなんとも心地いいのですよね。
【舘野泉さんの名盤、感想と解説】パルムグレン:粉雪
舘野泉:ピアノ
アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
「左手のピアニスト 」と呼ばれる舘野泉さんのピアノ名曲集です。
フィンランドに住み、近現代の、とくに北欧の作曲家の作品を積極的に紹介、演奏をされているピアニストです。
2002年に舘野泉さんを、突然おそった脳出血の影響で、右手が使えなくなり、その後「左手のピアニスト」として再起しています。
「左手で弾き始めた頃、最初はとにかく面白くて、幸せしか感じなかった。
音楽ができる、ただそれだけ。
片手で演奏して不自由だと思ったことは一度もありません」
この名盤は、右手が健在だったころの名盤ですが「音楽をすることの楽しみを持ちつづけてやまない心」のようなものを舘野泉さんから感じます。
「フィンランドの作曲家と言えばシベリウス」と言われることが多いですが、なかなかどうして、シベリウス以外の作曲家も素晴らしい。
そんなことを教えてくれる方がフィンランドに住み、そしてフィンランドの音楽の紹介につとめる舘野泉さんですね。
とくに冬の時期にはじっくり聴き込みたい名盤です。
Apple Musicで “紹介した名盤” が配信中
【解説と名盤、まとめ】パルムグレン:粉雪
さて、パルムグレン:粉雪の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?
はらりはらりと降りてくる粉雪のさまをここまで鮮明に音楽にあらわした曲も珍しいというくらいの、パルムグレン:粉雪。
- 冬を感じる
- 初雪がチラついた
- 心ない言葉で傷ついている
- 独りでいてそこはかとなく寂しい
- 部屋で暖かくしてのんびりと過ごしたい
そんな時に、聴きたいピアノ曲のひとつとしてオススメできる「小さくて可愛らしい」ほっこり系の名曲です。
冬のひとときにボリュームをしぼり気味で、そっと聴いてみてくださいね。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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