アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

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モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》【解説と名盤3枚|感想】気分、ガッツリ爆上がり!!

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堂々たるジュピター!

その稲光(いなびかり)…

荘厳(そうごん)!!

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《ジュピター》とは、ギリシャ・ローマの神々の中でも「最高の神」の名です。

(ギリシャではゼウス、ローマではユーピテルとも…。)

 

そして、聴けば気分は爆上がり!!

 

さらに、

ハイドンからの影響

…からの…

後世への影響、橋渡し!

 

そう、今回は、そんな気分爽快で音楽史的にも重要な、モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》解説とおすすめ名盤を紹介です。 

【解説】モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

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楽曲の解説

モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》が偉大であり、また驚異であることがわかるこんな解説があります。  

三大交響曲(39番,40番,41番)の終りを飾るこの傑作が、僅か15日間で書き上げられたとは驚異である。モーツァルトの速筆は有名だが、手のこんだフーガ風な終楽章が含まれているだけに、この腕前は見上げたもの。粒揃いの三大交響曲の中どれが最高傑作か(中略)終楽章は、充実した筆致と生命力の横溢を感じさせる《ジュピター》のが圧倒的。全体的に見ても、この第41番が最も完成度が高く、バランスが良くとれており、だれるところが全くない。そこで私は《ジュピター》派に組みするのである。

出典:諸井誠 著 「ピアノ名曲名盤100」P44より引用

 

まさしくモーツァルトの最後の交響曲にして、完成度の高い傑作と言えそうです。

また最終楽章で過去、多くの作曲家も採用した音形を使用してフーガを作曲しています。

この交響曲にフーガを採用するという試みは後世の作曲家たちへも影響を与えました。 

印象的な最終楽章のフーガ【ジュピター音形】とは…

モーツァルト:交響曲《ジュピター》の最終楽章(第4楽章)の冒頭ですが「ジュピター音形」と言われる音の流れで始まります。

つまり、

「ド〜レ〜ファ〜ミ〜♪」の音型ですね。

これはモーツァルトより以前からフーガではよく使われていた音形です。

しかしモーツァルトが交響曲《ジュピター》で、とくに印象的にこの音形を使用したため現在では「ジュピター音形」と呼ばれています。

そして、なんとモーツァルトの交響曲第1番でもこの音形が使われているのですから驚きです。

つまり、こういうことです。

モーツァルトは自身の交響曲の歴史の中で、

  • 最初の第1番と、
  • 最後の第41番

この2曲でジュピター音形を使用しているわけで、なんとも「運命的な音形」と言えそうです。

 

ただ、「交響曲にフーガを入れていく」という手法自体は、ハイドンの作曲した交響曲第70番の最終楽章を参考にしたと言われています。

そう、ハイドンの交響曲第70番には最終楽章では3重のフーガが採用されているのです。

おそらくハイドンの交響曲第70番に出会ってなければモーツァルト自身、交響曲の最終楽章にフーガを入れようとは考えなかっただろうと考えられています。 

【各楽章を解説】モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

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それでは、各楽章について解説したいと思います。

モーツァルト:交響曲第41番は第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。

第1楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ(快活に速く)

ダン!

ダダダン!!

ダダダン!!

冒頭、天から降臨せしジュピター(ゼウス) の姿が想像できます。

そして流れる音楽は心地よく、そしてその勇ましさが衰えることなく、

  • 情熱的に!
  • 躍動的に!!
  • そして神秘的に!!

そして何よりドラマティックに展開していきます。 

第2楽章 アンダンテ・カンタービレ(歩くような速さで歌うように)

第1楽章とは違い、「優美で調和的な曲調」へと変わります。

途中、音楽が暗いものとなりますが、間もなくして再びもとに戻って柔らかい音楽へと戻っていきます 。

この流れが繰り返されながら続いていきます。

モーツァルト独特な歌ごころがいっぱいの美しい楽章です。

第3楽章 メヌエット:アレグレット(踊るように:やや速く)

堂々とした曲調の中に大河のごとく滔々と流れるメロディが魅力の第3楽章です。

途中に響く木管楽器の歌も聴きどころであって、このあたりに心地いいモーツァルトらしさが表現されています。 

第4楽章 モルト・アレグロ(きわめて速く)

冒頭からさっそく「ド〜レ〜ファ〜ミ〜♪」の音型が表れます。

そのまま音楽は元気な展開をみせながら

  • 華やかに
  • 勇ましく
  • 麗(うるわ)しく

輝くばかりの眩(まぶ)しさを伴いつつ、音を重ねるごとに熱を帯びていき感動的なフィナーレを迎え終えていくのです。 

【3枚の名盤の感想と解説】モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

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ブルーノ・ワルター:指揮 コロンビア交響楽団 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》を生涯に4度録音しているワルターの素晴らしい名盤!! 

その演奏は、ことさら、

  • スピードが速いわけでなく
  • 強弱をつけるでもなく
  • ましてや仰々(ぎょうぎょう)しく飾らない!!!

なのに、この堂々とした音の勢いと美感は、なんとしたことでしょう…。

天にある「モーツァルトの本当の声であるところの音楽」を、そのまま地上に降ろしたような美しさ。

ほんの一瞬の細やかなニュアンスにもワルターの美感が行き届いていて、なんとも天国的な音世界を展開しています。

それは特に第2楽章の穏やかさをまとった美しさでも存分に発揮されていますね。

そして、もちろんこのモーツァルト:交響曲第41番のひとつの聴かせどころ、第4楽章の壮麗なフーガでも活き活きと響く名盤ですね。 

カール・ベーム:指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

風格とともに深い味わいが聴き取れる名盤です。

カール・ベームの音楽の、

  • 壮麗さ
  • 構築感

そして、

  • モーツァルトへの熱いリスペクト

が生み出したモーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》の重厚感たっぷりの名盤です。 

フランス・ブリュッヘン:指揮 18世紀オーケストラ 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

古楽オーケストラであっても、

  • 素朴さの中にも荘厳さ…
  • 枯れた中にも豊かな味わい…
  • 弾むリズムの中にもキレイに流れるメロディ…

そんな素晴らしい名盤です。

録音もクリアに行われていますので安心して聴くことができますね。

とくに第2楽章と第3楽章で控えめの演奏にしながら、聴きどころの第4楽章で、麗(うるわ)しくも力強いパンチ力に満ちた演奏に、全体の構成の素晴らしさと感じる名盤です。 

 

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【まとめ】モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》

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さて、モーツァルト:交響曲第41番《ジュピター》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

  • 堂々たる姿!
  • 輝く稲光(いなびかり)!!
  • そして、荘厳(そうごん)さ!!!

そんな、まるでギリシャ・ローマの神話に登場する神ジュピター(ゼウス)の如き勇壮さを持ったモーツァルト:交響曲第41番。

 

日頃の萎(な)えた気力盛り返すのにも効き(聴き)ますよ〜!

 

  そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

 

たくさんな、楽しみが満喫できる。

 

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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