明るく雅(みや)びやか!
ハツラツとしたうれしさが満載!!
沈んだ心に明るい光を注ぎたい時に聴きたい♫
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- 華やか
- たおやか
- まぶしい光
そんなモーツァルトのイイトコロ満載!
心も軽くて、足取りまでも軽くなってしまう楽しさで満ちた名曲、モーツァルト:交響曲第29番の解説とおすすめ名盤を紹介です。
【解説】モーツァルト:交響曲第29番
モーツァルト:交響曲第29番の素晴らしさがわかる、こんな解説があります。
この交響曲は、(中略)オーボエ2、ホルン2、弦合奏という室内楽的な編成であることと、長調という、モーツァルトにとっては流れるような旋律を多く書いている調性をとっていることが、この交響曲の性格を作り出しているといえる。(中略)
より軽快で快活であり、劇的な盛り上がりもあり、全体の構成もじつによく出来ているから、初期のモーツァルトの代表作といえる。
解説にありましたようにモーツァルトの初期の代表作のひとつと言って間違いないと思います。
そして、これが18歳で作曲されたという事実にも驚きです。
「やっぱりモーツァルトは天才なのだなあ」と、あらためて感じますね。
楽器編成としては小編成でこぢんまりとしたものとなっていますが、その簡素な中に
- 雅びやかで
- 「楚々(そそ)とした」清潔感
- また、小気味良くて品のある
素晴らしい楽曲になっていると思います。
また音楽学者のアインシュタイン(相対性理論のアインシュタインとは別人)は
- ヴァイオリンはより精神的になり
- 管楽器はいっさいの騒がしいものを避け
- 装飾はいっさいの古いしきたりを避けている
という言葉で絶賛していますね。
【各楽章を解説】モーツァルト:交響曲第29番
それでは、各楽章について解説したいと思います。
モーツァルト:交響曲第29番は第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。
第1楽章 アレグロ・モデラート(ほどよく速く)
優雅で、気品に満ちたロココ調の装飾のイメージそのものの美しさで、輝いている1曲です。
テンポ的にも、普通の交響曲にある勢いのいいものではありません。
むしろゆったりとした落ち着きのある音の流れが、なんとも言えない優しさを表現しています。
モーツァルト:交響曲第29番の素晴らしさを、象徴する1曲でもありますね。
第2楽章 アンダンテ(歩く速さで)
宮殿の噴水のほとりを、ほほ笑みながらゆったりと歩く時の、やわらかい午後の幸福というイメージです。
そして、この第2楽章を聴きながら、たしかな感覚をともなって、この散歩に参加しているイメージを受け取ることのできる1曲です。
第3楽章 メヌエット・トリオ(踊るように)
軽やかにステップを踏みながら、楽しく踊る人びとのさまが浮かぶようです。
よく晴れた日に大きな笑い声とともに睦(むつ)み合う仲間や恋人同士や親戚の集い。
そんな、にぎやかな宴(うたげ)を想像します。
第4楽章 アレグロ・コン・スピリート(活き活きと速く)
心、晴れやか、はずんで、舞って…。
たくさんな、おいしい空気と、さんさんと降り注ぐ太陽の光を体の中にも外にも、いっぱいいっぱいに受け入れる、そんなうれしさにあふれる様を思います。
モーツァルトの華やかな名曲、交響曲第29番のフィナーレを飾るにふさわしい健康的で楽天的な1曲です。
【名盤5選の感想と解説】モーツァルト:交響曲第29番
サー・ネヴィル・マリナー:指揮 アカデミー室内管弦楽団
アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
小編成のオーケストラの特性と、それを存分に引き出したマリナーの清らかな響きの名盤です。
およそ、モーツァルト:交響曲第29番には似つかわしい雰囲気をかもし出しています。
古楽器での演奏に素晴らしい名盤が増えたとしてもモダン楽器の演奏の整った美しさもその輝きが失われることはありません。
個性の主張のしすぎはモーツァルト演奏には合いませんが、ほどよく「趣味の良い個性が発揮」されながら展開するマリナーの名盤でもありますね。
クリストファー・ホグウッド:指揮 エンシェント室内管弦楽団
アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
18世紀当時の可愛らしいロココ調の風景がありありと浮かんでくる古楽器演奏の名盤中の名盤です。
普通、古楽器演奏となると乾燥した感じの枯れた味わいになることが多いのですが、このホグウッドの演奏は良くととのった豪華な印象を持ちます。
18世紀にタイムスリップして、当時の人たちに聴いてもらっても絶賛されると思える名盤でもあります。
ぜひ、あなたもこの名盤でタイムスリップを経験してみてくださいね。
トン・コープマン:指揮 アムステルダム・バロック管弦楽団
アルパカのおすすめ度★★★☆☆
【名盤の解説】
同じ古楽演奏のホグウッドに比べると落ち着いた雰囲気の名盤です。
少し枯れた感じはありますし、モーツァルト:交響曲第29番の華やかさには遠のくイメージは少しあります。
ただ、このバロック風の落ち着きのある演奏もひとつの「味」として、聴くとなかなか楽しめる名盤だと思います。
カール・ベーム:指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
ドイツの伝統的な響きを持つ、世界的にも評価の高いベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を率いて録音されたカール・ベーム指揮による名盤です。
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のガッシリとした構築感からくる確信に満ちた美感が心地いい名盤でもあります。
全体的にテンポもゆったりめの「あたたかい調和」と「心を明るくしてくれるあふれ来る光」でいっぱいの名盤でもあります。
ブルーノ・ワルター:指揮 コロンビア交響楽団
アルパカのおすすめ度★★★★☆
【名盤の解説】
第1楽章が早めのテンポで展開する格調高い名盤です。
録音の古いモノラル音声ですが、「耳を澄まして聴いているとワルターの深い慈愛に満ちた人間性」が見えてきます。
その傾向は、第1楽章とは対象的に、ゆったりとしたテンポの「歌ごころで、いっぱい」の第2楽章に強く表れています。
その後の展開も低音をしっかり鳴らすワルターの特徴が効いて、とても威厳を保ちながら慈しみに満たされた演奏が展開する素晴らしい名盤です。
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【解説と名盤、まとめ】モーツァルト:交響曲第29番
さて、モーツァルト:交響曲第29番の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?
「光り輝くメロディ」と「あたたかい優しさ」がつまった宝もの、モーツァルト:交響曲第29番。
その宝もののフタを開くと、色とりどりの目を細めてしまいそうな明るい宝石が、
たくさんな光を放ちますよ〜♫
ぜひ、そっと…のぞいて見てくださいね。♫。♫。♫。。。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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