アルパカと聴く幸福なクラシック

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ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》【3枚の名盤解説と感想】傑作カルテットの素晴らしさ!

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楽天的な傑作カルテット!

まぶしいくらいにワクワクしてる時に聴きたい♫


ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》

第2楽章は、ドイツの国歌としても有名。

親しみやすいメロディの宝庫の、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の解説です。

【第2楽章が有名】【楽曲を解説】ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》

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聴きやすく、また親しみやすい名曲ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の、こんな解説があります。 

ハイドン持前の几帳面さを放棄しない限りでの、精神のきわめて自由な飛翔がある

すべての楽想は純化され、(中略)すっきりと性格的であり、形も見事に整っている。(中略)

(《皇帝》のニックネームは)第2楽章変奏曲の主題旋律が「神よ、皇帝フランツを護り給え」という歌詞を付けられて皇帝讃歌として歌われたことに由来するもので、やがてそれがオーストリア国歌となったのは周知のとおりである。(のちにドイツ国歌となります。)

出典:大木正興・大木正純 共著 「室内楽名曲名盤100」P16より引用

ハイドンは、晩年、つかえていた公爵が亡くなったあと、宮廷楽長を退き、イギリスを訪れます。

産業革命の、まっただ中だったイギリスは、さまざまな階層の国民が、高揚し、熱気であふれていました。

そんな国民の間では、「国歌」が歌われていました。

当時、ハイドンの祖国、オーストリアでは、フランスのナポレオン侵攻による危機を迎えていました。

そんな時、「国歌を歌って気持ちを高める」イギリス国民の姿を見て、ハイドンは思います。

「故郷オーストリアも、国の士気を高めるために、国歌が必要だ」と…。

そして、帰国したハイドンは、詩人、レオポルト・ハシュカ作詞の「神よ、皇帝を護りたまえ」に音楽をつけます。

それが、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の第2楽章として昇華しています。

そして、見事、国歌として採用され、長い間、国民に親しまれるものとなりました。

その後、時を経て、第2次大戦で、ナチスに併合されたオーストリア。

その国歌は、そのままドイツ国歌へと姿を変えていきました。 


第2楽章「神よ、皇帝フランツを守りたまえ」

【各楽章を解説】ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》

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それでは、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の各楽章の解説に入ります。

この曲は第1楽章から第4楽章までの4曲で成り立っています。

第1楽章 アレグロ(速く)

非常に明るく、親しみやすい曲です。

ハイドンらしい、前向きで、元気を与えてくれるような仕上がりです。

メロディメーカーのハイドンの心地いい始まりの楽章ですね。

第2楽章 ポコ・アダージョ・カンタービレ(少しゆるやかに、歌うように)

シンプルな変奏曲です。

つまり、4つの変奏があるわけですが、どれもメロディラインは同じで、変奏ごとに主旋律を演奏する楽器が変わるというものです。

じっくりとメロディの美しさが堪能できます。

第3楽章 メヌエット(踊るように)

ノリがよくて、リズミカル。

人々が、楽しく語らいながら、一夜を楽しく踊って過ごす。

そんなワクワクするひとときがイメージ湧きますね。

第4楽章 ファイナル・プレスト(最終楽章、きわめて速く)

この、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》には珍しくハ短調(暗い基調)ではじまります。

しかし、徐々に明るさを増していき、ラストは、ハイドンらしい明るくて元気な、展開を見せながら盛り上がっていきます。

最終楽章らしく、感動的に終わっていきますね。 

【3枚の名盤を解説】ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》

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アマデウス弦楽四重奏団

アルパカのおすすめ度★★★

香り高く、また格調も高い。

みなぎる自信に、裏付けされた音楽する楽しみが、伝わってきます。

明るい基調のハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》にはピッタリの演奏の名盤。

内面にも、深く食い入ってくる名盤でもありますね。

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イタリア四重奏団

アルパカのおすすめ度★★☆

そよ風のように、やわらかく、さわやか。

透明感と品格があって、心地いい名盤。

この、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の明るさも、まるで、柔らかい朝の陽射しのような清らかさが感じられる名盤です。

クイケン四重奏団

アルパカのおすすめ度★★★

渋い趣きのある、ノンヴィブラートのピリオド奏法(音を震わせない)。

優雅というには、少し離れた不器用な響きの中に、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の確かな構築性がわかってくる名盤。

ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》は、どんな演奏形態をとったとしても、それなりに心地いい印象を与えてくれます。

それは、音楽の命であるところのメロディが素晴らしいからだと思います。

ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の数ある演奏の楽しみ方のひとつと言える名盤ですね。

 

【解説と名盤、まとめ】ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》

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さて、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》の名盤の紹介と、解説はいかがでした

長い間、親しまれ、オースリアやドイツの国歌としても使われ、聴かれたり、歌われたりする機会の多い美しいメロディの宝庫。

そんな、ハイドン:弦楽四重奏曲第77番《皇帝》を聴いて、ワクワクするひとときを持つなんていうのも、悪くないですね。

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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