チャーミングな魅力…
え!あのベートーヴェンが?
心が優しくなれるピアノ曲♫
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ベートーヴェンの名曲が数多く生まれた「傑作の森」とも言われるころ。
- 力強く
- 勇敢で
- エネルギッシュ!
な作品たちの中では異質と言えるくらい
- しなやかで
- こまやかで
- かわいらしい
まるで春に咲く花のかおりのようなピアノソナタが出来あがりました♬
今回は、そんな「奇跡的」とも言えるくらいかわいらしい、ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》の解説とおすすめ名盤を紹介です。
- 【解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
- 【各楽章を解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
- 【3枚の名盤の感想と解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
- 【まとめ】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
【解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
この曲は伯爵令嬢のテレーゼ・フォン・ブルンスヴィックに捧げられています。
そして、このテレーゼの妹にあたる女性が「不滅の恋人」として有力なヨゼフィーネにあたります。
当時のベートーヴェンはテレーゼのピアノ教師をしていました。
このころはベートーヴェンにとっての「傑作の森」と言われる時期で、
交響曲第3番《英雄》を皮切りに
- 《運命》交響曲
- 《田園》交響曲
- ヴァイオリン協奏曲
- 《熱情》ピアノソナタ
- 《告別》ピアノソナタ
- 《ラズモフスキー》弦楽四重奏曲
などなど、「雄々しくも輝かしい名曲」が産声をあげ続けておさまることを知らない時期でした。
…なのになのに…ふと道ばたに咲いたこの小さくて可愛らしいお花はなんとう名前なのでしょう…。
そう、それを《テレーゼ》ピアノソナタというのです。
冒頭にも書きましたが献呈した相手のテレーゼの妹はベートヴェンにとっての「不滅の恋人」と目されるヨセフィーネです。
そんなこともあって、
ベートーヴェンの「想いのカケラ」がほんの少し、このベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》にはひそんでいるのかも…。
そんな想像が頭から離れることがありません。
ちなみに有名な《エリーゼのために》のモデルと考えられている「テレーゼ」とは別人です。
【各楽章を解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
それでは、各楽章について解説したいと思います。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》は第1楽章と第2楽章の2曲で成り立っています。
第1楽章 アレグロ・カンタービレ:アレグロ・マ・ノン・トロッポ(歌うように:速く、しかしあまり速すぎないように)
はじまりは静かに、そして、やさしく語りかけるように始まります。
少しうつむき加減にほおづえをついて何かを想うよう…。
すると、わずかに曲は速まり、しかしたおやかな「春のそよ風」のように展開します。
短い曲の中に優しさがいっぱいつまった名曲です。
第2楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ(快速に)
- 弾むように
- はしゃぐように
- そして明るく楽し気に
この小さなベートーヴェンの名曲を盛り上げます。
さあ手をとり合って踊りましょ…。
【3枚の名盤の感想と解説】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
ルドルフ・ゼルキン:ピアノ
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アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
「なかなか名盤が無い…。」
そんな感想のベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》です。
ただその中でも、ひとつ、アルパカが大好きな名盤はあります。
それがルドルフ・ゼルキンのピアノで奏でられるベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》です。
- 淡々としていて
- きらびやかな飾りを取りはらい
ただただベートーヴェンのピアノソナタ第24番《テレーゼ》に込めた思いはどこにあるかを追求して、そして
- たどりつき
- 昇華し
- 表現しきった
あくまでもアルパカにとっての超絶名盤です。
たくさんあるアルバムの中で、
- 技巧
- スピード感
- 洗練され磨きぬかれたあふれるパッション!
そんな要素がふんだんに盛り込まれた名盤はたくさんあります。
でもベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》から送られてくる暖かい想いはそれだけでは表現しきれません。
ルドルフ・ゼルキンのベートーヴェンの想いを全身で受け取りながら虚飾を排した表現がたまらないのですね。
そんなアルパカのひとり言でした。
仲道郁代:ピアノ
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アルパカのおすすめ度★★★★☆
【名盤の解説】
ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》には、やっぱり女性ピアニストのやわらかい表現が合います。
仲道郁代さんの持つ日本的な和の響きとでも言ったらいいのでしょうか。
そんな繊細さが見え隠れしてうれしい名盤です。
園田高広:ピアノ
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アルパカのおすすめ度★★★★★
【名盤の解説】
世にある技巧派の名盤と、心に響くゼルキンの名盤の中間くらいに位置する、とてもバランスのいい名盤です。
ゼルキンの淡々とした音の流れがどうも聴きにくいという方にもおススメです。
このベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》は意外と日本人ピアニストの表現が合うのかな…。
そんなことも感じた名盤紹介でした。
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【まとめ】ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》
さて、ベートーヴェン:ピアノソナタ第24番《テレーゼ》の解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?
ベートーヴェンと言えば力強く男性的な面を感じることが多いですがこんな
- しなやかで
- こまやかで
- かわいらしい
曲も意外と多いのが特徴ですよね。
つらい冬を終えて春を迎えるとき…。
活動的で力強く過ごした夏のあとのちょっぴりさみしい秋…。
そんなときに効く(聴く)、こころ安らぐ名曲ピアノソナタ《テレーゼ》もなかなかいいものですよ。
そんなわけで…
『ひとつの曲で、
たくさんな、楽しみが満喫できる。
それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』
今回は、以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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