アルパカと聴く幸福なクラシック

クラシック音楽が大好きなアルパカが名盤を解説します。曲のなりたちや魅力、おすすめの聴き方もお伝えしますよ♫

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バーバー:弦楽のためのアダージョ【おすすめ名盤3枚の解説|感想】名作映画を飾った名曲

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もっとも悲しく…

そして、美しいアダージョ

映画やドラマを盛り上げる名曲

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バーバー:弦楽のためのアダージョは映画やドラマで使われる機会が多く、またケネディ大統領の葬儀の際にも流れました。

 

映画で言うと、

  • プラトーン
  • エレファントマン
  • アメリ

などですね。

 

さて、今回は、悲しい場面で流れる機会の多い、バーバー:弦楽のためのアダージョの解説とおすすめ名盤を紹介です。

 

【ここをクリックすると名盤の解説へ飛びます】

 

 

【解説】バーバー:弦楽のためのアダージョ

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バーバー:弦楽のためのアダージョのこんな解説があります。  

 

バーバーは(中略)1936年に弦楽四重奏曲第1番ロ短調を作曲した。

とくにその第2楽章の美しい抒情性と甘い口マン性が評判になり、そのためにバーバーはこの楽章を弦楽合奏用に編曲した。

これが《弦楽のためのアダージョ》である。

そして、この「アダージョ」は、トスカニーニの指揮によって初演されて以来、バーバーの作品のなかでもっとも演奏される機会の多いものになったのである。

出典:門馬直美 著 「管弦楽・協奏曲名曲名盤100」P210より引用

 

解説にありますようにバーバー:弦楽のためのアダージョはもともとは弦楽四重奏曲の第2楽章として作曲されました。

1963年、ケネディ大統領の葬儀において葬送の音楽として使用されてから「死者を弔(とむら)う」というイメージがつきました。

しかし作曲者のバーバー自身は《弦楽のためのアダージョ》のその使われ方に対して「心外である」という発言をするとともに納得していなかったようです。

しかし、そのような作曲者の意向とは逆に、多くの人びとの悲しみの感情に静かに寄り添ってくれる名曲として広く知られるようになりました。 

 

【3枚の名盤の感想と解説】バーバー:弦楽のためのアダージョ

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哀しみのハーモニー~バーバーのアダージョ100%

 

 

アルパカのおすすめ度★★★★★

【名盤の解説】

アルバム全てがバーバー:弦楽のためのアダージョという壮絶名盤!!

8種類の演奏が収録されています。 

バーバーのアダージョの演奏の内容は以下の通りです。

 

  • シャルル・ミュンシュ 指揮
    ボストン交響楽団 
  • ジェームズ・ゴールウェイ フルート
  • 藤掛廣 シンセサイザー
    カナディアン・ブラス
  • リチャード・マーロー 指揮
    ケンブリッジ・トリニティ・カレッジ合唱団
  • リチャード・ストルツマン クラリネット
    カルマン・オッパーマン・クラリネット合奏団
  • 東京カルテット
  • デヴィッド・ピツァッロ オルガン
  • ケネス・スロウィク 指揮
    スミソニアン・チェンバー・プレイヤーズ

 

印象としては、 

  • シャルル・ミュンシュとボストン交響楽団の深い悲しみを表現した名演。
  • 名手ゴールウェイのフルートの切々と、そして静かな語り。
  • 葬送行進曲のように厳かにうたう吹奏楽の魅力。
  • 宗教的ともいえる透明感と敬虔(けいけん)さの香りがただよう神秘感。
  • クラリネットの持つ独特で柔らかく、またあたたかいイメージの音楽に包まれるような演奏。
  • もともとは弦楽四重奏曲として誕生したバーバー:弦楽のためのアダージョの原点に還った形とも言える東京カルテットの弦楽四重奏。
  • オルガンによる、まるで壮大な教会で聴いているがごとくの広がりのある安らかな響き。
  • 古楽器を使った枯れた味わいの、ある意味での「深い哀しみ」を表した名演奏。

 

以上、そんなバーバー:弦楽のためのアダージョに浸りたい派におすすめの名盤でもありますね。

 

アンドレ・プレヴィン:指揮 ロンドン交響楽団 

 

 

 

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アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

キラリと光る現代性が魅力の名盤です。

苦しみ、うめくような演奏でありながら、それと同時に深い透明感にあふれています。

もっとも聴きやすく多くの方が聴いて飽きのこない名盤だと感じます。 

 

サー・ネヴィル・マリナー:指揮 アカデミー室内管弦楽団 

 

 

 

アルパカのおすすめ度★★★★☆

【名盤の解説】

 

この世を去りし故人を静かに想うのに適した名盤。

まるで鎮魂歌のように弦楽器たちはそのつらい想いを歌います。

その歌わせ方のなかにもサー・ネヴィル・マリナーの優しくも美しい感性が息づいています。

まぶたのうらに浮かぶのは「長い黒髪が美しい喪服の女性の横顔」…。

風はやわらかく黒髪をもてあそびます…。

日々のさまざまな雑な出来ごとに疲れた時、ゆったりと過去を振り返りたいときにも効(聴)く名盤でもありますね。 

 

【映画《プラトーン》】バーバー:弦楽のためのアダージョ

バーバー:弦楽のためのアダージョは過去たくさんの名作映画を飾ってきました。

いくつかをご紹介しましょう。

 

バーバー:弦楽のためのアダージョが使われた映画で、もっとも有名なのは《プラトーン》ですね。

 

あらすじとしては、ベトナム戦争時、名門大学を中退して従軍しベトナム行きを志願した青年クリスが主人公の映画でした。

クリスにかかわる2人の上官の意見の対立の中で、クリスの葛藤が描かれるところが印象的な映画でした。

最後はアメリカ軍の撤退のヘリの中、なんとも言えない悲しみとむなしさを胸に帰還していく主人公が描かれていました。

そのラストシーンで、バーバー:弦楽のためのアダージョは流れました。

 「戦争を英雄物語として描く」のではなく、

  • 人間の葛藤
  • リアルな悲惨さ
  • そもそもこの戦争は正義にかなうのか

などというテーマが掘り下げられれていましたし、その後の戦争映画の描かれ方の方向性のひとつになりました。

 

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【映画《エレファントマン》】バーバー:弦楽のためのアダージョ

主人公のジョン・メリックは、生まれつき奇形のため、見にくい姿をしていました。

サーカスの見世物小屋で働くしか生計をたてる手立てがなく人びとから笑われ、またあざけられながら生きていました。

そんなジョンに医学的な興味を持った外科医のトリーブスはジョンを病院の屋根裏部屋にひきとることになります。

そして少しずつではありますが人の優しさやぬくもりに触れることの喜びを知っていくジョンなのでした。

 

劇中にバーバー:弦楽のためのアダージョが流れるのはラストシーンでした。

暗く、さみしい人生の最後を迎える際にジョンの心にかすかな幸福ともいえる光が差します。

そんなほんのわずかで静かな喜びの時に流れるバーバー:弦楽のためのアダージョが

とても印象に残るシーンでした。

 

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【映画アメリ】バーバー:弦楽のためのアダージョ

コミュ障な女の子アメリが主人公の映画です。

空想ばかりめぐらせて育ったアメリは、成長してもやっぱりコミュ障なのでした。

そんなアメリが「出会った人たちを幸福にする」という、生きるうえでの喜びを見つけるわけですが肝心の自分自身の幸福が手に入らずにいました。

そんなアメリの日常がポップなテイストで描かれている映画でした。

 

そしてある日、お菓子をほおばりながらテレビを見ていたら空想癖が炸裂!

アメリの一生が番組で紹介されるわけなのですがその「アメリの空想の番組」で流れていた曲がバーバー:弦楽のためのアダージョでした。

このバーバーの弦楽四重奏曲はアメリの「過去の人生の死」と「その後の新たな人生のはじまり」の象徴と取れなくもないかなと思いました。

 

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【まとめ】バーバー:弦楽のためのアダージョ

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さて、バーバー:弦楽のためのアダージョの解説とおすすめ名盤はいかがでしたか?

  • 悲しい時
  • さみしい時
  • 孤独を感じる時

明るい音楽を聴いて盛り上がるのが手っ取り早く自分を取り戻せます。

でも、時たまそれが、言いようのしれないむなしさにつながることもあるものです。

そんな時は「同じ感情」で寄り添ってくれる音楽にふれるのもいいもの。

その中の1曲としてバーバー《弦楽のためのアダージョ》を聴くというのも選択肢のひとつと言えそうです。

 

 

 

 そんなわけで…

 

『ひとつの曲で、

たくさんな、楽しみが満喫できる。

それが、クラシック音楽の、醍醐味ですよね。』

 

今回は、以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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